庭のスギナ、どうやって駆除すればいいのか悩んでいませんか?
スギナは放って置くといつの間にか生えてきて、見た目にもよくないし、庭を綺麗に保ちたい時には特に困るものです。
「今日こそはスギナを駆除しよう!」と決心しても、具体的な対策がわからなければ、途方に暮れてしまうことでしょう。
少しでも草取りをしなくて良いように、スギナの駆除方法を見つけたいですよね。
そこで、ここでは、スギナ駆除の悩みを解決するための具体的な方法をご紹介します。
これからお伝えする内容を参考にすれば、スギナ駆除の方法が明確になり、撃退・退治することができるでしょう!
最強の雑草スギナ対策!スギナを根絶するには繁殖方法を知ってから!
スギナ駆除の最大の鍵は、スギナの繁殖方法を深く理解することにあります。
この小さな雑草がなぜそんなにしつこいのか、その理由を知れば、駆除方法もぐっと明確になります。
では、スギナがどのような環境で生育し、どのように繁殖するのか、詳しく見ていきましょう。
スギナが生える場所や特徴
スギナは、日本全土に生息するトクサ科の多年草で、比較的日当たりの良い場所を好みます。
一度お庭などにスギナが侵入すると、根こそぎ駆除するのが難しく、とてもしつこいことから別名で『地獄草』とも呼ばれています。
スギナの特徴として、胞子茎と栄養茎の2種類の茎を持ち、胞子茎は「つくし」と呼ばれ、春に地上に出現し、胞子を放出します。
栄養茎はスギナと呼ばれ、高さ30 – 40 cm前後になります。
また、スギナの大きな特徴は地下茎と言って、地中を這う茎によって繁殖していくという特徴を持っています。
後述しますが、この地下茎が厄介で、地下茎を駆除しないとスギナはまた生えてきます。
余談ですが、スギナが成長すると「つくし」になると思われがちですが、そうではありません。
「つくし」は地下茎でつながっているスギナの一部です。要するに、地下でつながっているけど別々に生えてくるということですね。
スギナの好みは酸性の土壌?アルカリ性の土壌?
スギナは酸性の土壌を好むと一般に言われていたりもします。
だから石灰を撒いてアルカリ性にすればスギナは枯れるなどとよく言われます。
しかし、これはあくまで傾向の一つであり、スギナはアルカリ性や中性の土壌でも成長することができます。
つまり、土壌のpH値に関わらず繁殖する能力を持っているため、多くの庭で繁殖する可能性があるのです。
以上のことから、スギナは酸性の土壌でもアルカリ性の土壌でも成育することができます。
冬はどうしているか?
多くの人が見落としがちなのが、スギナの冬の振る舞いです。
スギナは冬に地上部が枯れることが多いですが、地下茎は生きています。
冬季に地上部が枯れても、根茎が生きている限り、春になれば再び生えてくるのです。
このため、冬季に見えなくなったからといって油断してはいけません。地下茎をしっかり駆除することが重要です。
スギナ根絶には地下茎を駆除すべし!
スギナを完全に駆除するためのカギは、地上部ではなく、地下に潜む地下茎にあります。
地下茎とは、地中をはうように伸びる茎のことです。
地下茎には栄養分が蓄えられており、越冬や乾季など環境が過酷な時期を乗り切るのに役立ちます。
次の成長期になると、地下茎から新しい茎や花が地上に伸びてきます。
スギナの駆除が難しいのは、この地下茎が非常に強靭で、かつ広範囲にわたって広がるためです。
地上部を取り除いても、地下に残った地下茎が再び成長を始めるため、一見してスギナがいなくなったように見えても、根本的な解決にはなりません。
さらに、地下茎は地下30cmほどから深いと1m近く深くまで広がることがあり、完全に取り除くには相当な労力と注意深い作業が必要です。
このため、スギナを根絶するには、単に地上部を除去するだけでなく、地下の地下茎まで徹底的に取り除くことが不可欠です。これは時間と労力を要する作業であり、根気強い対応が求められます。
つくしが胞子を飛ばす前に駆除すべし!
スギナ駆除の効果を最大限にするためには、特に「つくし」が胞子を飛ばす前に行動を起こすことが重要です。
つくしはスギナの若い芽の一種で、春先に地面から顔を出します。
このつくしには胞子が含まれており、成熟すると胞子を放出してスギナをさらに広げる原因となります。
胞子の放出を防ぐ
つくしは春の早い時期に出現するため、この時期がスギナ駆除の最適なタイミングと言えます。
そこでつくしが胞子を飛散する前、つまりつくしが成長する前に駆除することで、スギナが広がるのを効果的に防ぐことができます。
つくしによる胞子の飛散を始まってしまうと、その後の駆除作業はより困難になり、スギナの繁殖を抑えるのが難しくなります。
駆除のタイミング
つくしを見つけたら、すぐに駆除作業を行うことが望ましいです。
この時期にはまだスギナの根系が完全に発達していないため、地上部分の除去だけでも一定の効果が期待できます。
しかし、根絶を目指す場合は、地下茎への対策も忘れずに行う必要があります。
スギナの駆除方法1 お金をかけずに手作業で撃退する
スギナ駆除にはさまざまな方法がありますが、特に予算をかけずに自然に対応したい場合、手作業での駆除が効果的です。
とはいえ、やみくもにスギナの草刈りを行ってもなかなか減っていきません。
そこで、手作業でスギナを撃退するための、方法を紹介します。
スギナを草取り・草刈りで撃退していく方法
草刈りは、お金をかけずに広範囲にわたるスギナを効率的に処理することができます。
また、草刈り機をなどを使えば、時間と労力を節約しながらスギナの地上部を一気に取り除くことができます。
とはいえ、ただ草刈りを行うだけではまたすぐに生えてきます。
重要なのは、つくしが胞子を飛ばす前に行うことと、スギナを見かけたら成長期に入る前にすぐに摘むことです。
スギナを見つけ次第摘むことで、光合成をできなくして、地下茎に栄養が溜められないようにします。
これを数年繰り返すことで、スギナはだんだんと減っていきます。
要するに、定期的な草刈りは、スギナの繁殖を抑制し、草取りの負担を最小限に抑える効果があります。
とはいえ、草刈りを止めてしまえば生えてきます。なので、あくまで草刈り・草取りの手間や範囲や量を減らす目的で行う事を前提としておくとよいでしょう。
スギナの抜き方!土を掘り起して地下茎を除去すると楽
スギナの根絶には、地下茎を取り除くことが重要です。
スギナの地下茎の駆除方法で最も手っ取り早く効果的なのは、やはり土を掘り返して、目についた地下茎を取り除く事です。
よくある勘違いに、「土を掘り返したり、耕すとと地下茎がよりいっそう繁殖してしまうから、掘り返すのはやめましょう」と言われたりします。
結論から言うと、掘り返しても大丈夫です。というか、掘り返さないと地下茎を除去することができません。
例えば掘り起こした土を、スギナの生えていない別の場所に移動させると、繁殖範囲を自ら広げてしまう場合もあります。
掘り起こした土に取りきれなかった地下茎が混ざっている場合があるからです。
ですが、スコップで土を掘り返して、その場で地下茎だけ土から取り除き、また同じ場所に土を戻して均す分には、土を掘り返してもスギナが広がる事はありません。むしろ、地下茎を駆除した分スギナの繁殖は減っていきます。
なので、遠慮なく、土を掘り返してください。
そして、掘り返すと土がほぐれるので、目についた地下茎を除去してください。
注意点としては、なるべく地下茎を長く残すようにスコップを入れるようにすると良いです。
スコップを刺しすぎて、地下茎が細切れになると、手間が増大して除去することがより難しくなるからです。
なので、地下茎が長く残るように耕すと良いです。どれだけ切れずに長く残せるか挑戦しながらやってみると、草取りも少しは面白くなるので、ぜひチャレンジしてみてください。
熱湯でスギナを駆除する
熱湯を使ったスギナ駆除は、化学薬品を使いたくない場合の自然な代替方法です。
沸騰したお湯を直接スギナにかけることで、スギナの植物細胞を破壊し、枯死させることができます。ようするに、お鍋で茹でるようなイメージです。
この方法は、特に小規模なエリアや隅の方のスギナに効果的です。
例えば、手作業でスギナを摘んでいると手首が痛くなってきたりします。
そういった場合に熱湯を使う事で、広範囲にスギナを枯らしていくことができます。
また、草取りや草刈り同様に、スギナが成長期に入る前に対処しておくことで、スギナの量を減らすことができます。
手作業で草取りや草刈りを行うのと同様に、成長期に入る前に対処するとより効果的です。
ただし、表面に生えているスギナを枯らすことはできても、地下茎まで枯らすことはできません。
また、何度もお湯を沸かさないといけない手間や、火傷に注意しないといけません。
また、熱湯が他の植物や地面の生物に影響を与える可能性があるため、使用する際は注意が必要です。
スギナの駆除方法2 スギナを枯らす除草剤を使う
手作業でのスギナの駆除に加えて、効果的な方法として除草剤の使用があります。
特に広範囲に広がったスギナには、除草剤が時短かつ効果的な対策となるでしょう。
ただし、除草剤を使用する際は、適切な時期と方法を把握し、安全に注意しながら行う必要があります。
つくし・スギナの地下茎まで枯らす除草剤の選び方
除草剤を使用する場合、スギナに効果的なタイプを選ぶことが重要です。
基本的には商品ラベルに「根っこまで枯らす」と書いてあるものを選ぶと、地下茎まで枯らすことができます。
除草剤には主に「液体(茎葉処理型)」「粒剤(土壌処理型)」の二種類あり、それぞれ異なる作用を持っています。
スギナの状態や庭の環境に合わせて適切なタイプを選ぶことが、効率的な駆除への鍵となります。
茎葉処理型(液体)の除草剤の使い方
茎葉処理型(液体)の除草剤は、直接スギナの葉や茎に散布して使います。
このタイプの除草剤は、植物の緑の部分(葉)に散布することで効果を発揮し、葉から根へと薬剤が運ばれて植物を枯らします。
そのため、液体の除草剤は、植物の葉がない時期に散布しても効果がありません。葉が生え始めてきたときに葉をめがけて散布するようにしましょう。
スギナが大量に生えている場合や、特定のエリアに集中している場合はもちろん、スギナだけを枯らしたい場合にも比較的役に立ちます。ただし、周囲の植物に影響を与えないよう、散布する際は注意が必要です。
土壌処理型(粒剤)
土壌処理型(粒剤)の除草剤は、土壌に直接適用し、そこから根を通じて植物に作用します。
このタイプは、特にスギナの根絶を目指す場合に有効で、根茎や塊茎に作用してスギナの再生を防ぎます。
広範囲にわたるスギナの完全駆除や、根からの再発を防ぎたい場合に適しています。
しかし、他の植物にも影響を与える可能性があるため、使用する際はその効果と影響範囲をよく理解することが重要です。
つくし・スギナの根まで効く除草剤のおすすめの種類
スギナやつくしを根本から駆除するためには、効果的な除草剤の選択が重要です。
ここでは、根までしっかり効く除草剤のおすすめを紹介します。これらの除草剤は、スギナの根系にまで浸透し、根絶を目指す際に特に効果的です。
ラウンドアップ・マックスロード(液体)
「ラウンドアップマックスロード」は、強力な除草効果を持つ液体除草剤です。
主成分のグリホサートにより、根からの徹底的な除草が可能です。
この製品の最大の特徴は、特に雨や低温、朝露に強い耐性を持っており、散布してから1時間後に雨が降っても効果が維持されるという特徴があります。
そのため、さまざまな気象条件下でも確実な除草効果を発揮します。
※通常、液体の除草剤は雨が降ると液剤が流れてしまうので、雨が降る日は使用に向かない。
属性 |
詳細 |
特徴 |
雨が降りそうな日でも使える。朝露に強い。 |
有効成分 |
グリホサート |
形態 |
液体の除草剤。(茎葉処理型) |
価格 |
2000円~3000円 (500mlの場合) |
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サンフーロンの使い方(液体)
サンフーロンは、ジェネリック農薬なので品質や効果を維持しつつも安価な除草剤です。
スギナの駆除にサンフーロンを使用する場合は、散布時期が重要であり、特にスギナが15〜30cmの大きさの時期に効果的です。
適切な希釈倍率は25倍で、スギナを根から枯らすためには、10日おきに3回の散布が推奨されます。
スギナの再生を防ぐため、1回目の散布で枯れ始め、2回目と3回目の散布で根まで枯れます。
ただし、この方法では、土中の発芽前のスギナの根には効果がないため、発芽後のスギナに対して使用することが効果的です。
属性 |
詳細 |
特徴 |
ジェネリック品なので価格が安い。品質と効果も高い |
有効成分 |
グリホサート |
形態 |
液体の除草剤。(茎葉処理型) |
価格 |
1000円ほど (500mlの場合) |
ネコソギ®︎トップW(粒剤)
「ネコソギ®︎トップW」は、最長9ヶ月間効果が持続する粒剤タイプの除草剤です。
この製品は、発生前の一年生雑草に対して少ない使用量で効果を発揮し、草丈が40cm以下の雑草にも効果的です。
また、頑固なササやススキも枯らすことができます。
使用方法は簡単で、土に粒を散布するだけで、生える雑草をブロックし、発生を抑えることができます。
属性 |
詳細 |
特徴 |
最長9か月効果が持続する。スギナも枯らす事ができる。 |
形態 |
液体の除草剤。(茎葉処理型) |
価格 |
1300円~2000円ほど (800gの場合) |
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除草剤の散布時期と方法
散布時期
除草剤は、スギナが成長する初期の春から初夏(5月~7月頃)にかけて散布するのが最も効果的です。
この時期にスギナは積極的に成長しており、薬剤の吸収がより効率的に行われます。
夏以降は効果が劣る場合があります。
散布方法
基本的に除草剤を散布する際は、天気の良い日を選び、風が少ない時間帯に行うのが理想的です。
というのは、特に液体の除草剤の場合、雨のが降りそうな日や、翌日に雨が降る場合、薬液が雨で流されて効果が表れない可能性が高くなるからです。
粒剤の除草剤の場合は、小雨なら散布しても問題ありません。
とはいえ、強い雨や風が吹く日は、薬剤が流れてしまい他の植物まで枯らしてしまうので、雨や風が強い日は散布を避けましょう。
また、薬剤が他の植物や水源に影響を及ぼさないように注意が必要です。
希釈倍率
液体の除草剤を使う場合は、希釈倍率は20倍から50倍で作ると良いです。
数字が上がるほど濃度が薄く、数字が低いと濃度が濃くなります。
一般的な雑草には、100倍ほどで良いとされていますが、スギナは強力な雑草なので、50倍から20倍と、濃く作るようにしましょう。
除草剤が効かない時の対処法
場合によっては、除草剤がスギナに十分効果を示さないことがあります。
これは、薬剤が適切にスギナに到達していない、またはスギナが薬剤に耐性を持っている可能性があります。
除草剤が効かない場合は、以下の点を検討するとよいでしょう。
- 希釈倍率を濃くする:希釈倍率を濃くする事で効き目を上げることができます。スギナには25倍が効果的。
- 晴れた日に散布する:雨が降ると薬剤が流されるので、晴れた日に散布してみる
- 何度か散布する:1度ではなく、1週間~10日おいて再度散布してみる。これを3回ほど繰り返す。
- 薬剤の種類を変える: 異なる成分の除草剤を試してみることで、より効果的な結果が得られることがあります。
- シャワータイプから希釈タイプに変える:シャワータイプは濃度調整ができないため、濃い薬剤が作れません。効き目が感じにくい場合は希釈タイプで濃度を濃くして使うと効果的です。
スギナの駆除方法3 防草シートで防除する
スギナの繁殖を防ぐためには、除草剤や手作業だけでなく、光合成を阻害して生えないようにするという、物理的な障害物を使用する方法もあります。
その中で特に効果的なのが、防草シートの使用です。
防草シートの特徴とメリット
防草シートはスギナが土壌表面に到達するのを物理的に遮断することができます。
また、日光を遮る事によって雑草の光合成を妨げます。これにより、スギナの成長を効果的に防ぐことができます
さらに、防草シートは、一度設置すると長期間にわたって効果を発揮します。
これにより、繰り返しの除草作業が大幅に減少し、時間と労力を節約できます。
そのため、除草剤のように何度も購入したり、何度も作業を行う必要がありません。
また、防草シートはスギナなにとって物理的な障害物として機能するため、化学薬品を使用する必要がほとんどありません。
なのでお庭の環境にやさしいだけでなく、ペットや子供がいる家庭にも安心して過ごすことができます。
防草シートの種類に注意!
防草シートには大きく分けて「織布タイプ」と「不織布タイプ」の2種類があります。
それぞれに特徴があり、用途や予算に応じて適切なタイプを選ぶことが重要です。
織布タイプの防草シート
織布タイプの防草シートは、その名の通り、布のように織られたシートです。このタイプの主な特徴は以下の通りです:
- 安価: 一般的に織布タイプは不織布タイプに比べて安価で、広範囲をカバーする必要がある場合にコストを抑えることができます。
- 耐久性の問題: 織布タイプは織られているため、比較的破れやすいという欠点があります。特に、頻繁に人が歩くエリアや重い物を置く場所では、耐久性に問題が生じる可能性があります。
- 耐久年数が短い: 一般的に織布タイプは1年から3年で破れるので、取り換えが必要。
不織布タイプの防草シート
一方、不織布タイプの防草シートは、繊維が絡み合って作られたシートです。このタイプの特徴は以下の通りです:
- 強度と耐久性: 不織布タイプは織布タイプに比べて強度が高く、耐久性に優れています。そのため、長期間にわたって使用することが可能です。
- 価格が高め: 不織布タイプは織布タイプに比べて高価な傾向がありますが、その分長持ちするため、長期的なコストパフォーマンスは良好です。
- 耐久年数が長い: 不織布タイプは耐久年数が長く、10年持つものが一般的です。防草シートの上に砂利を乗せると半永久的なタイプもあります
おすすめは不織布の防草シート
厳密にいうと、防草シートは繊維の密度が高い方がより効果が発揮されます。
薄いと破れやすく、日光の遮光率もわるくなるため、密度が高く遮光率の高い防草シートを選ぶと長期間スギナを抑制することができます。
そのため、織られている織布タイプの防草シートよりも、不織布の防草シートの方が繊維の密度が高いため、防草シートを選ぶ際は不織布の防草シートを選んだ方が効果的です。
防草シートの隙間や壁際から生えるスギナの撃退法
防草シートを敷いても、シートの隙間や壁際など、完全にカバーできない場所からスギナが生えてくることがあります。
これらのスギナを撃退するためには、以下の方法が有効です:
- シートを重ね合わせる: 防草シートを敷く際は、隙間が出来ないように、シートをしっかりと重なるようにして、スギナが入り込むスペースを減らします。
- 壁際の処理: 壁際などは5cmほど防草シートを立ち上げるように敷きましょう。
- 土留めをする: 防草シートの上に雨で土が流れてくると、雑草が生えてしまうので、土が流れてこないよう土留めをしておくことが重要です
スギナの完全駆除には防草シートと除草剤を併用する
スギナを完全に駆除するためには、防草シートと除草剤を組み合わせることが最も効果的です。
防草シートと除草剤を併用することで、スギナの成長を物理的にも化学的にもブロックすることが可能になります。
除草剤と防草シートを併用することで、特にスギナが広範囲にわたって生えている場合に効果的です。
防草シートと除草剤の併用方法
Step1除草剤の初期使用:
草刈り・土の鋤取り・整地を終えた後、防草シートを敷く前に顆粒の除草剤を撒いておきます。
こうすることで、スギナが防草シートの下から生えてくることを防ぎます。
特に地下茎が防草シートの下で地面を這い、シートとシートの隙間からスギナが伸びてくるので、あらかじめ顆粒の除草剤で地下茎を枯らしておきます。
Step2防草シートの設置:
防草シートを敷設します。シートとシートの隙間をなくすように重なり合わせ、さらに防水テープで隙間を防ぎます。
地面を防草シートが覆い、スギナが生えてくる隙間をなくすことで、スギナが生えてこない環境を作ります。
Step3防草シート壁際から生えてきたら:
シートを敷いた後、隙間や壁際などシートがカバーできていないわずかな隙間からスギナが生えてきます。
この場合、シートを少しめくりあげて再度顆粒の除草剤を撒きます。壁際に沿って顆粒の除草剤を撒くとスギナが生えてこなくなります。
このように、防草シートと除草剤を併用することでスギナを完全に駆除することが可能です。
注意点として、大切にしている植木や草花などの付近に顆粒の除草剤を撒かないようにしましょう。成分が流れて枯らしたくない植物まで枯れてしまうからです。
スギナを駆除した事例
スギナは庭や畑にとって厄介な雑草ですが、適切に対処すれば効果的に駆除できます。ここでは、スギナを効果的に駆除した具体的な事例を紹介します。
スギナ駆除のアプローチ
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除草剤の選定と防草シートを利用:
この事例では、お庭の広範囲にスギナが繁殖していたため、防草シートと除草剤を併用しました。
また、防草シートの上に人工芝を敷く事で遊べるお庭として活用できるようにしました。
駆除の結果
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9割がたスギナの防除に成功:
防草シートと人工芝の使用により、スギナは効果的に9割がた減少しました。残りの1割は、壁際から少し生えてきていました。 -
壁際のスギナを土壌処理型の除草剤で駆除:
防草シート敷設から1週間ほど経つと壁際からスギナが顔を出しました。防草シートを少しめくって、土壌処理型の除草剤を散布しました。
土壌処理型の除草剤を選んだ理由は地下茎を枯らすのにより効果的と判断したためです。
周囲が防草シートと人工芝なので、雨で除草剤が流れても他の植物に影響を受けないと判断しました。 -
使用した除草剤「ネコソギトップW」:
使用した除草剤は「ネコソギトップW」で、この除草剤だと最大9か月除草効果が見込めると判断したため。 -
長期的なコストの削減に成功:
防草シートと人工芝により繰り返しの散布が必要なくなり、長期的なコスト削減につながりました。
また、子供がお庭でプール遊びができるようになった。
結論
この事例から、スギナ駆除には、防草シートと人工芝などで生えてこない環境を作る事が大切であることがわかります。
また、壁際から少し生えてきますが、顆粒の除草剤を使う事で効果的に防除することができます。
スギナ駆除に取り組む際は、この事例を参考にして、計画的かつ効果的なアプローチを試みてください。
無農薬でもスギナ退治でしない方が良い方法
スギナを駆除する際には、いくつかの一見効果的に思える方法が実は逆効果や問題を引き起こす可能性があります。
無農薬で自然に優しい方法を選ぶことは大切ですが、以下の方法には注意が必要です。
塩は全てを根絶する
塩を使用すると、スギナだけでなく、土壌の他の植物にも害を及ぼす可能性があります。
塩は土壌を著しく塩害化させ、長期間にわたってその地域の植生に影響を与える可能性があるため、使用はおすすめできません。
塩害は土壌の生態系を破壊し、健康な植物の生育を妨げることになります。
スギナの駆除に「石灰が効果的」は勘違い!?
インターネットなどで、「石灰を撒いて土をアルカリ性にする」というスギナ対策がよく紹介されていますが、実はこれは効果がありません。
なぜかというと、スギナは酸性の土も、アルカリ性の土でも成長するからです。
だから、石灰を撒いて土をアルカリ性にしても、スギナの成長を防ぐことはできないんですね。
石灰を過剰に使うと、土壌のバランスを崩し、他の植物にも悪影響を及ぼすことがあります。
このような事から、スギナの駆除に石灰を使用するのは、控えた方が特栽でしょう。
「肥料で駆除」はほかの雑草が増えるかも
肥料をあげることでスギナを減らすのに役立つと言われたりもします。
確かにスギナは栄養のない地(やせ地)で生えてくるので、肥料で栄養たっぷりの土地(肥え地)にすると、スギナが少なくなると思うかもしれません。
でも、これはあくまで他の植物との比較で、スギナが完全になくなるわけではありません。
さらに、肥料をたくさん使うと、スギナ以外の雑草も増える可能性があります。
なので、雑草を減らしたいときには、他の方法を考えた方が得策です。
酢でスギナの駆除はお金がもったいない!
スギナの駆除を考えている場合、よく耳にするのが「酢を使った方法」です。
しかし、これはあまりおすすめできません。酢は自然に分解されるため環境に優しいと思われがちですが、酢にはいくつかの問題点があります。
まず、酢はスギナだけでなく、他の植物や土壌の微生物にも影響を与える可能性があります。
特に、酢は即効性はあるものの、根本的な解決にはなりません。スギナは根が深く、酢で表面的な部分を除去しても、根から再び生えてくることが多いです。
以上のような理由から、酢を使ったスギナ駆除は表面は枯れるものの根本的な解決には至らないのでご注意下さい。
スギナに勝つ植物を植えると悩みの種も増える!
スギナに勝つために、特定の植物を植える方法があります。
例えば、クラピアや芝生などの地被植物を植える、スギナは繁殖しにくくなります。
ですが、これには思いの他問題が生じることもあります。
というのは、スギナより強い植物を植えることで、スギナを抑えることはできますが、その植物自体が繁茂しすぎて、その植物の管理が大変になるからです。
スギナに対抗するために他の植物を植える方法は、一時的な解決策となり得ますが、長期的には他の植物が庭を支配してしまうリスクがあります。
そのため、この方法を採用する際は、植える植物の成長パターンや繁殖力をよく理解し、管理が必要であることを承知したうえで行うようにしましょう。
環境別のスギナの駆除方法
スギナの駆除方法は、その生えている場所や環境によって異なります。畑、芝生、花壇や家庭菜園など、それぞれの状況に合わせた対策を取ることが重要です。
それぞれの環境における効果的なスギナ駆除方法を見ていきましょう。
畑のスギナの駆除方法
畑でのスギナ駆除には、以下の方法が有効です:
- 手作業による除草:畑の除草作業は広範囲にわたるので草刈り機を使う事が基本となるでしょう。できれば、スギナの地下茎まで取り除くことが効果的です。
- マルチング:土にマルチ(堆肥や藁・黒マルチなど)を敷くことで、スギナの成長を抑制します。マルチは土壌の保湿にも役立ち、作物の生育環境を整える効果もあります。
- 適切な時期の耕作:スギナが活動的になる前、つまり早春に草刈りをすると効果的です。
芝生のスギナの駆除方法
芝生でスギナが問題になった場合、以下の方法を試してみてください:
- 定期的な芝刈り:芝刈りを定期的に行うことで、スギナの成長を抑制し、芝生の健康を維持します。
- 手作業による除草:スギナが見つかった場合は、地下茎に栄養が蓄えられる前やつくしが胞子を飛ばす前に、できるだけ早く手で抜き取ることが重要です。
- 芝生専用の除草剤の使用:芝生の専用の除草剤を使って芝生以外の雑草を駆除することができます。ただし、少なからず芝生にも負担がかかり、枯れる恐れもあるので控え目に撒きましょう。
花壇・家庭菜園のスギナの駆除方法
花壇や家庭菜園では、以下の方法が効果的です:
- 手作業による除草:地下茎を丁寧に除去します。特に植え付け前の土の準備段階で徹底することが大切です。
- マルチング:土の上にマルチを敷くことで、スギナの成長を抑えつつ、土壌の質を改善します。
スギナ駆除を自分で根絶出来そうにない人へ
まとめ
スギナの駆除には様々な方法がありますが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
効果的な駆除方法を選ぶには、スギナの生態や繁殖方法を理解することが不可欠です。
また、駆除方法を選ぶ際には、庭全体の健康や環境への影響も考慮することが重要です。
- 手作業での駆除や草刈りは、コストを抑えつつも労力が必要ですが、定期的に行うことでスギナの成長を抑制できます。
- 除草剤の使用は効果的ですが、適切な使用方法とタイミングを守る必要があり、他の植物や環境への影響にも注意が必要です。
- 防草シートは物理的障害を作り出すことでスギナの成長を阻止しますが、選ぶシートを間違えたり、防草シートがむき出しのままだと頻繁にやり替えないといけないのでご注意下さい。
- 自然な方法や家庭での代替品を使用する場合は、その効果と土壌への影響を十分に理解することが大切です。
最も重要なのは、スギナを徐々に弱らせる、生えてこないような環境を作る事が大切です。
その中で、除草剤と防草シートの併用が最も効果的です。是非チャレンジしてみてくださいね!