「ドクダミの駆除に成功したい…」
お庭の管理を楽にして、自分時間を奪われないお庭を造る、奈良県の造園業者、西原造園の宮原圧志がお送りします。
庭にドクダミが生え茂っていて、駆除に困っている人も多いのではないでしょうか。
ドクダミは、繁殖力と生命力が非常に強く、一度生えてしまうと、なかなか駆除ができません。
しかし、諦めないでください。ドクダミを駆除する方法はいくつかあります。
ここでは、ドクダミの駆除を成功させる方法とおすすめの除草剤とについて解説します。
ドクダミの駆除に成功した事例
弊社の事務所では、毎年ドクダミが大量に生えていて、その繁殖に頭を悩ませていました。
ドクダミは見た目がよくないだけでなく、独特の匂いがあり、他の植物の成長を妨げることもあるため、何とかしたいと考えていました。
そこで、まず物理的に防除するために、防草シートを敷き、ドクダミが再び生えるのを防ぎました。
防草シートで、日光がドクダミに届かないようにしました。これにより、ドクダミの根からの再生も効果的に抑えられました。
ただ、防草シートの壁際から、わずかながら生えてきました。
これに対処するために、除草剤を使う事で、地下茎を撃退しました。
また、翌年に少量のドクダミが生えてきましたが、ドクダミが成長しやすい初夏の前、春の終わり頃に生えてきた小さな新葉を、成長する前に手でつまんで除去しました。
また、定期的に庭の状態をチェックし、小さなドクダミが見つかったらすぐに手で取り除くなど、簡単な方法で防除しました。
このような対策により、その年の夏には以前よりもはるかに少ないドクダミで、繁殖に悩まされることができました。
2年後には、ドクダミを見かける事がなくなり、駆除の心配もなくなりました。
この事例は、防草シートで物理的に成長を阻止し、早期に除草剤や手つまんで防除することで、成長できないようにして、だんだんと撲滅していったという成功事例です。
また、物理的な防除と、早期発見と対処がドクダミ駆除には欠かせないことが分かりました。
対策 | 目的 | 結果 |
---|---|---|
防草シートの敷設 | 物理的な防除 | 日光遮断によるドクダミの成長抑制 |
除草剤の使用 | 地下茎の撃退 | 壁際のドクダミ撃退 |
手での除去 | 早期の成長防止 | 翌年のドクダミ成長防止 |
定期的なチェック | 早期発見と対処 | ドクダミ繁殖の減少 |
ドクダミを枯らすには地下茎まで駆除する
ドクダミはなぜ、こんなに繁殖力が強いのか?そう思ったことはないでしょうか?
その理由は地下茎と呼ばれるものにあります。
ドクダミを引き抜くと、根っこのようなものが現れますよね、実はこれは根っこではなく、地下茎と呼ばれる、土壌の地下にある茎なんです。
この地下茎がある事でドクダミは繁殖していきます。またドクダミの地下茎は、強力な生命力を持っています。
例えば、一度ドクダミを刈り取ったとします。しかし、地下茎の一部が地中に残ったままだと、その一部から新しいドクダミが生えてしまいます。
つまり、ドクダミを完全に駆除するには、地中の地下茎を確実に取り除く必要があります。そうでないと、あっという間にまた新たなドクダミが生えてきてしまうというわけです。
ドクダミの駆除の時期は春から初夏が最適!
ドクダミの駆除に最適な時期は、春から初夏にかけてです。
理由は、ドクダミは湿度が高く、日陰のある場所によく生えますが、この時期になるとドクダミが新芽を出し始め、地上部がまだ新芽の状態であるため、成長する環境が整っていないからです。
どういう事かというと、ドクダミは地下茎が成長することで、繁殖します。
この地下茎が発達するタイミグは、葉っぱが開いて、花が咲く時期なのです。
つまり、花が咲く時期には、もう地下茎が繁殖しているという事です。
逆に言うと、地下茎を伸ばさないためには、地下茎が伸びる前、具体的には4月から5月頃の、新芽が出始めるじきに駆除しておくと、成長を阻むことができるというわけです。
春先にドクダミを見つけたら、葉っぱが小さいうちに駆除しておくと、年々ドクダミの繁殖を減らすことができるわけです。
ドクダミの根(地下茎)を枯らす方法
冬になると、ドクダミは表面的には枯れて見えますが、実は地中の根は活動を続け、春を待っています。
なので、根(地下茎)を枯らすことがドクダミ根絶のカギとなります。
そこで、ドクダミの根を枯らす方法はいくつかありますが、最も手軽な方法は、十分に根っこ(地下茎)を掘り起こし、除去する事です。
先ほどお伝えしたように、ドクダミには地下茎という物があり、この地下茎が強力な再生力を持っているからです。
表面だけを取り除いても、地下茎がある限り再び生えてきます。
そこで、地中深くまで掘り起こし、地下茎を完全に取り除くことで再生を防ぐというわけです。
とはいえ、ドクダミの根(地下茎)の深さは地中約15-30センチに及びぶため、駆除をするのも厄介な雑草です。
そこでドクダミ駆除で効果的な方法があります。次に、ドクダミ駆除で最も効果的な方法をお伝えします。
ドクダミ駆除を成功させる方法
防草シートと除草剤の併用が最強!
結論から言うと、ドクダミ駆除を成功させるためには、防草シートと除草剤を併用する方法が非常に有効です。
この方法がなぜ最強なのかというと、コストパフォーマンスに優れているからです。
他にも、熱湯をかけたり、石灰でドクダミを駆除する方法などがありますが、どの方法も地下茎が残るため、また生えてくるのです。
除草剤と防草シートの場合、まず除草剤を使うことで、ドクダミの自体に直接働きかけます。除草剤を使って、地下茎の成長を止め、枯らします。
次に、防草シートですが、防草シートは、土の上に敷くことで、日光が土に届かないようにし、ドクダミを含む雑草が再び生えてくるのを防ぐ役割を果たします。つまり生えてこない環境を作る事言う事です。
このように、除草剤で今生えているドクダミを撲滅し、防草シートで物理的に成長を防ぐことにより、ドクダミを効率的に駆除することができます。
また、防草シートの弱点として、壁際の隙間から雑草が生えてくる事があげられます。
これを防ぐために、防草シートの壁際から生えてきたドクダミにも除草剤を使う事で撲滅することができます。
費用的にも、除草剤と防草シートの値段だけで済むので、次にご紹介する他の方法に比べてコストパフォーマンスが優れています。
そのような事から、除草剤と防草シートの併用が最も優れているわけです。
ドクダミの駆除を成功させる除草剤の撒き方
除草剤を使ってドクダミを駆除するには、その使用方法が重要です。
ここでは、ドクダミの駆除を成功させる除草剤の撒き方(散布方法)についてお伝えします。
ドクダミの根(地下茎)を枯らす
ドクダミは葉だけ枯らしても地下茎(根)が生きている限りすぐに生えてきます。
では、どうすればドクダミの地下茎(根)まで枯らすことができるのか?
そのポイントは、ドクダミの葉を刈り取らない事です。
どういう事かというと、除草剤の成分は葉から吸収されていくからです。そのため、葉を取ってしまうと十分に除草剤が回らなくなるわけです。
なので、ドクダミの地下茎(根)を枯らすには、葉に除草剤をつける事で、地下茎まで浸透させるようにすることがとても重要なわけです。
ドクダミに除草剤を撒く時期は春から初夏がおすすめ!
ドクダミに除草剤が最も効く時期は春から初夏、具体的には4月から6月頃です。
この時期はドクダミの成長が活発で、除草剤の成分が葉から根まで効率的に吸収されるためです。
春に新たに出てきたドクダミの若葉に、適切な濃度の除草剤を散布することで、ドクダミの成長を抑えることが可能となります。
ドクダミを除草剤で完全駆除する方法
ドクダミ駆除に除草剤を使用することで、土を掘り起こす手間なく、地下茎まで枯らすことができます。
とはいえ、除草剤の種類によって効果が変わっていきます。
除草剤には大きく分けて、2種類の除草剤があります。
1つは、「茎葉処理剤(液体の除草剤)」で、もう一つは「土壌処理剤」です。
まず最初に茎葉処理剤について解説します。
茎葉処理剤(液体の除草剤)とは?
茎葉処理剤とは、植物の茎や葉に直接散布することでその効果を発揮するものを指します。
また、既に生えているドクダミを駆除するのに適しています。
その理由は、葉っぱから除草剤の成分を吸収させるからです。
なので、地中で眠っているような、これから生えてくる雑草を狙っても効果は薄いです。
ドクダミの場合は、6~8月に急成長しますが、その前の5月頃にこの除草剤を散布すれば効果的です。
しかし、注意点としては、雨の日や風の強い日には散布を避けることです。
雨が降ると除草剤が流れてしまい、風が強い時は近くの他の植物も影響を受ける可能性があります。
また、茎葉処理剤の除草剤には希釈タイプとストレートタイプ(シャワータイプ)があります。
コスト面や携帯性から希釈タイプが人気ですが、希釈倍率が間違っていると効果が得られないので注意が必要です。
目安として、希釈倍率は50倍から20倍がよいでしょう。
- 希釈倍率50倍の場合、水1リットル:除草剤の原液20ml
- 希釈倍率20倍の場合、水1リットル:除草剤の原液50ml
- 希釈倍率の計算は次のサイトを使うとスムーズに計算できます。
クミアイ化学工業の「農薬希釈計算」ページ
ストレートタイプは希釈の必要がなくすぐに使えるメリットがありますが、除草剤の濃度を濃くしたりはできません。
シャワータイプを使っても枯れない場合、調整が効かないという事です。
また、ドクダミは強力な雑草なので、シャワータイプよりも濃度調整ができる希釈タイプの除草剤がおすすめです。
それらを踏まえて、適切な時期と方法で散布すれば、効果的にドクダミを駆除することが可能です。
- 茎葉処理剤は植物の茎や葉に直接散布して効果を発揮する。
- 生えているドクダミ駆除に適している。
- 除草剤の成分は葉から吸収されるため、地中の種子には効果薄。
- ドクダミは6~8月に急成長するため、5月頃の散布が効果的。
- 雨の日や風の強い日の散布は避ける(除草剤が流れたり、他の植物に影響を及ぼす可能性)。
- 茎葉処理剤には希釈タイプとストレートタイプ(シャワータイプ)がある。
- 希釈タイプは希釈倍率の調整ができる。
- ストレートタイプは希釈倍率の調整ができない。
- 希釈倍率は50倍から20倍にするとよい
液体タイプの除草剤の使い方
ステップ1: 除草剤の準備
- まず希釈タイプの除草剤と、スプレーボトルか噴霧器を用意します。
- 噴霧器に、希釈倍率を考慮しながら、水と原液を入れます。50倍~20倍がおすすめです。
- 希釈倍率の計算は次のサイトを使うとスムーズに計算できます。
クミアイ化学工業の「農薬希釈計算」ページ
ステップ2: 除草剤の散布
- 散布する前に、天気を確認してください。雨が降ると除草剤が流れてしまい効果が減少するため、晴れた日を選ぶのが理想的です。
- スプレーボトルや噴霧器を使って、目的のドクダミの葉を目がけて直接除草剤を吹きかけます。
- 風が強い日は避けると良いでしょう、風によって除草剤が周囲の植物に散布される可能性があります。
ステップ3: 散布後の管理
- 散布後は、ドクダミを刈り取らないようにしてください。これにより、除草剤が地下茎に十分に浸透する時間を確保します。
- 効果が現れるまで数日から数週間かかることがありますので、結果を見るまで辛抱強く待ちましょう。
- 散布後に十分にドクダミが枯れきったら、取り除きます。
注意点:
- 除草剤は植物に対して非常に強い影響を与えるため、使用する際は常に注意が必要です。誤って他の植物や花にかけないようにしてください。
- 環境やペット、小さな子どもに対する影響も考慮し、安全な使用を心掛けてください。
土壌処理剤(粒剤の除草剤)とは?
次に、土壌処理剤について解説します。
土壌処理剤とは、その名の通り、土壌に散布することで雑草が生えてこないようにする除草剤の一種です。
土壌処理剤は雑草の種子が発芽するのを防ぐ役割を果たします。
これにより、雑草が生えること自体を防ぐため、定期的な管理が困難な場所や雑草の侵入を完全に防ぎたい場所で使用されます。
土壌処理剤を土の表面に撒くことで、粒剤が土壌に浸透し、種が発芽する機会を奪うのが、土壌処理タイプの除草剤です。
また、効果機関も比較的長く、種除草剤にもよりますが、5から6か月間除草剤の効果を発揮させることができます。
とはいえ、近くに枯らしたくない植木などがある場合、同じように枯らしてしまう可能性があります。
そのため、枯らしたくない植木がある場合は、液体の除草剤を使って駆除することがお勧めです。
顆粒タイプの除草剤の使い方
ステップ1: 除草剤の準備
- 顆粒タイプの除草剤を使用する前に、製品のラベルや使用指示をよく読んでください。散布の方法や適切な量、安全に使用するための注意事項が記載されています。
- ゴム手袋やビニール手袋をはめる。手に直接除草剤が付かないように、ゴム手袋かビニール手袋を装着しましょう。
ステップ2: 除草剤の散布
- 散布する前に、風の状態や天気を確認します。風が強いと顆粒が飛ばされてしまう可能性があるため、風が弱い時を選びましょう。
- 顆粒をドクダミが生えている場所に均一に散布します。散布の際は、目的とする範囲内に留まるように注意してください。
- 顆粒は土の上に撒くようにしましょう。葉の上では効果がみこめません。
ステップ3: 散布後の管理
- 顆粒が地面にしっかりと留まるように、散布後数日はその場所を歩かないようにしてください。
- 顆粒タイプの除草剤は水に触れると地中に浸透していくため、散布後に軽く水やりをするか、雨が降るのを待つと効果的です。
- 散布後、雑草が枯れるまで1か月ほどかかることがあります。効果が現るまで気長に待ちましょう。
注意点:
- 顆粒タイプの除草剤は周囲の植物に影響を与える可能性があるため、目的の雑草以外には散布しないよう注意してください。
- 環境やペット、子どもへの影響にも注意し、安全な取り扱いを心掛けてください。
ドクダミ除去に効く除草剤!おすすめの3選
ラウンドアップマックスロード
「ラウンドアップマックスロード」は、ドクダミをはじめとする雑草の駆除に効果的な除草剤です。
主成分のグリホサートが、雑草の葉や茎に吸収され、根まで移動して全体を枯らします。
ラウンドアップマックスロードの特徴は、吸収力が違い、雨に強く、低温に強く、朝露に強いという特徴があります。
また、革新的なULV5テクノロジーを採用しており、散布作業に大幅な省力化をもたらします。
さらに、ラウンドアップマックスロードは、土を悪くする心配がなく、土への高い安全性があります。
この除草剤は、ドクダミ以外にもスギナをはじめとするさまざまな種類の雑草に有効であり、早春、晩秋でも使用可能です。
サンフーロン
サンフーロンはラウンドアップのジェネリック品で、主成分はグリホサートイソプロピルアミン塩液剤を41%含んでいます。
ラウンドアップ同様、茎葉処理タイプの除草剤(液体の除草剤)なので、葉に直接かける事で効力を発揮することができます。
ラウンドアップよりも安いというのがサンフーロンの魅力です。
ラウンドアップとの違いは、特許切れのラウンドアップなので、昔のラウンドアップを使用しているイメージです。
なので、先述したラウンドアップマックスロードとは性能が違うという事は考慮しておいてくださいね。
ネコソギトップW粒剤
ネコソギトップW粒剤は、土壌処理型の除草剤です。
最長9か月雑草の発生を抑える事ができます。
雑草が生えてくる前か、生え始めに撒くことで、少量で使用することが可能なで経済的です。
今生えている雑草を枯らすことが出来るので、撒けば放置するだけで最長9か月間雑草が生えてこないという代物です。
液剤よりも値段が高めではありますが、効果の持続性や効力を考えると、とてもおすすめです。
次の動画が参考になります。
ドクダミだけを駆除する方法
ドクダミの周辺に芝生や花壇がある場合、芝生や草花を枯らさずに、ドクダミだけを駆除したいですよね。
その場合、どうすれば良いかというと、ドクダミの葉だけ除草剤がかかるようにすれば良いわけです。
具体的には次のような方法があります。
- ドクダミの葉にブラシや刷毛を使って除草剤を塗る
- ゴム手袋を使って除草剤を塗る
- スプレータイプ(霧吹きタイプ)の除草剤を使う
このような方法で、ドクダミだけを枯らす事ができます。
とはいえ、刷毛やブラシ、ゴム手袋で1枚1枚ドクダミの葉に塗っていくのは非常に時間と労力がかかります。
そこで、スプレータイプ(霧吹きタイプ)の除草剤を使う事で、素早く作業を終える事ができます。※100均の霧吹きを使ってもよいでしょう!
このイラストのように、新聞紙や紙などを使って、他の植物に除草剤がかからないように養生(バリア)をすることで、ドクダミだけをピンポイントで枯らすことができます。
また、スプレーの噴出口をなるべくドクダミの葉に近づけて散布することで、除草剤が広がるのを防ぐことができます。
芝生のドクダミを駆除する方法
芝生のドクダミを駆除する最良の方法は定期的な芝刈りとスプレータイプの除草剤です。
例えば、芝刈りを行うと、ドクダミの葉の成長が抑制され、光合成を十分に行えなくなります。
これによりドクダミのエネルギー供給が滞り、生育が衰えます。
もしくは、ドクダミスプレータイプの除草剤を吹きかけると、再生の源である地下茎まで枯らすことができるので、ドクダミの生育を抑制できます。
ただし、ドクダミの葉に除草剤を吹き付けると、芝生も枯らしてしまうので、吹き付けたいドクダミの近くは養生して芝生に除草剤がかからないようにしておくことが大切です。
ここまでに、7つのドクダミ駆除方法をご紹介しました。その中でも特に効果的なものが2つあります。
それは、除草剤を使って駆除する方法と、防草シートを使って駆除する方法です。
次に、ドクダミの駆除を除草剤を使って行う方法と、防草シートを使って行う方法を具体的に解説していきます。
除草剤を使わずにドクダミを枯らす方法
これまで、ドクダミの特徴や、地下茎で繁殖するので、駆除がやっかいである事をお伝えしてきました。
そんな厄介なドクダミですが、具体的にどんな駆除方法があるのか?
さまざまなサイトでは簡単できてお勧めと書かれている事が多いですが、実際のところどうなのか?
率直に言うと防草シートや除草剤に比べると効果は弱いです。
また、どの対策も地下茎まで駆除するのは困難な方法なので、一時しのぎの方法と思って頂けばと思います。
とはいえ、除草剤は安全性の面から使いたくないな~と思われる方のために、除草剤を使わないドクダミの駆除方法としてお伝えします。
ドクダミを手で抜いて徐々に減らす
ドクダミを抜く最も効果的な方法は、地下茎を含めて完全に引き抜くことです。
ドクダミの地下茎が強力な再生力を持っているので、地下茎が残ると再び生えてきます。
そこで、まず地表のドクダミの周辺をスコップなどを使い、軽く掘り起し土を緩めます。
次に、地表に出ていたドクダミの葉を優しく引っ張り、地下茎を探し出し、できるだけ長く地下茎を引き抜きます。
この作業で、ある程度ドクダミを除去することができます。手間がかかるかもしれませんが、その結果として、効果的にドクダミの駆除が可能となります。
とはいえ、労力がかかりますよね、次になるべく労力がかからない方法についてお伝えします。
熱湯(お湯)をかける
熱湯は、ドクダミの駆除に一定の効果があります。
なぜ熱湯がドクダミを駆除できるのかというと、例えば、熱湯を直接ドクダミの茎や葉、特に地下茎に向けて注ぐと、細胞に損傷を与えて枯死させることができるからです。
ドクダミを茹でる事で枯らすというイメージです。
とはいえ、地中にある地下茎まで熱湯の熱を伝えるのは困難です。
また、熱湯をかける方法は、一度だけでは完全に駆除するのは難しく、何度も熱湯をドクダミにかかけるという行為を繰り返す必要があります。
熱湯を使ったドクダミの駆除は、化学薬品を使いたくない場合の選択肢の一つではありますが、何度もお湯を沸かしてかけないといけないというデメリットもあります。
雑草対策で熱湯が効果的か?に関しては次の記事を参考にしてください。
重曹で除草する
ドクダミの駆除に重曹を使う方法は、自然環境への影響を最小限に抑えたい場合に良い選択肢となります。理由は、重曹の主な成分であるナトリウムを大量に与える事で、ドクダミをの細胞は機能を停止し、最終的には枯死に至るからです。
具体的には、水1リットルに対して重曹を大さじ1杯程度溶かし、これをスプレーボトルなどに入れて使います。ドクダミの茎や葉、そして特に地下茎に重曹溶液を直接吹きかけます。
しかし、この方法は草刈りなどで傷をつけてから、葉や茎から浸透させないと効果的でないため、ただ単に葉っぱに直接吹きかけてても効果が見込めません。
草刈りをした後に、重曹を撒けば良いように思えますが、それほど期待した効果は見込めないのでご注意下さい。
塩で除草する方法【超非推奨!】
ドクダミの駆除に塩を使用するのは、土壌への悪影響が大きいため、避けましょう。
なぜなら、塩はドクダミを枯らす一方で、土壌の塩分濃度を高め、他の植物の生育を妨げる可能性があるからです。
たとえば、塩を直接ドクダミにまくと、ドクダミは脱水して枯れますが、その塩は雨水などで土壌に溶け込み、土壌の塩分濃度を上昇させます。
それにより、その後、同じ土壌に他の植物を植えると、塩分濃度が高すぎて育ちにくくなります。
そのため、塩によるドクダミ駆除は土壌へのダメージが大きく、後々の植栽にも影響を及ぼすため、適切な手段とは言えません。他の方法を選択することを強くお勧めします。
苦土石灰で土壌改良する
ドクダミ駆除に苦土石灰(くどせっかい)を使用すると、ドクダミを枯らす事が出来ると言われています。
そもそも苦土石灰とは、主に農業で使われる肥料の一種で、農地の土壌改良剤として利用されます。
主成分はカルシウムとマグネシウムで、土壌の酸度を調整し、栄養分の供給を促進します。
カルシウムとマグネシウムは植物の成長に必要なミネラルであり、特にマグネシウムは光合成の中で重要な役割を果たします。
土壌が酸性に傾いたとき、つまりpHが低いときに苦土石灰を施すと、土壌のpHを中性に近づけ(アルカリ性にする)ことができます。
ただし、適量を超えて使用すると、土壌が過度にアルカリ性になり、植物の成長が阻害される可能性があります。
この苦土石灰がドクダミとどいう関係があるのかというと、ドクダミは酸性の土壌を好みます。苦土石灰は土壌をアルカリ性にします。
土壌をアルカリ性にする事で、酸性の土壌を好むドクダミを枯らすことができるという事です。
とはいえ、苦土石灰を使用して枯らす方法は、その後の土壌の使い方を考慮すると注意が必要です。
というのは、苦土石灰はドクダミに直接害を与えるわけではないものの、過剰に施用すると土壌のpHバランスを崩し、他の植物に影響を与える可能性があるからです。
例えば、苦土石灰を過剰に散布すると、土壌が過度にアルカリ性に傾き、他の酸性を好む植物が生育できない環境を作り出すことがあります。
また、苦土石灰はマグネシウムを含むため、過剰になると、他の植物が生育障害をおこす可能性もあります。
結論として、苦土石灰を用いたドクダミ駆除は、理解したうえで使用しないと、土壌の健康を損なう可能性があるため、推奨しません。
ミントなどドクダミに勝つ植物を植える
ドクダミの駆除をしたい場合、ドクダミに勝つ植物を植えるという方法もあります。例えばミントを植えるという方法もあります。
しかし、ミントでドクダミを駆除する方法は、あまり推奨できません。
その理由は、ミント自体が非常に強い生命力と繁殖力を持っており、庭をミントで埋め尽くす可能性があるからです。
というのは、ミントは急速に広がり、新たな株を形成します。この点で、ドクダミと似た習性を持っています。
結局、ドクダミを駆除する代わりに、ミントの管理に悩むことになるでしょう。
そのため、ドクダミの代わりにミントを植えるのは注意が必要なのです。
除草剤を使ったドクダミ駆除方法 FAQ
ドクダミを枯らす除草剤で専用除草剤はある?
ドクダミ専用(ドクダミにだけ効く)の除草剤は、市販ではあまり見かけません。
しかし、成分にグリホサートが含まれるような広範囲に効果的な除草剤(市販されている通常の除草剤)を使用すれば、ドクダミの駆除にも効果を発揮します。
グリホサートは植物の成長を阻害する作用を持つため、ドクダミだけでなく、他の雑草にも使用可能です。
100均の除草剤でドクダミは退治できる?
100均の除草剤でもドクダミの駆除は可能ですが、その濃度や含有成分によっては、完全な駆除には時間と手間がかかることが多いです。
一度の施用では全てのドクダミを枯らすことは難しく、定期的に施用を繰り返すことで、少しずつドクダミの成長を抑えることが可能となります。
防草シートでドクダミの駆除に成功する方法
除草剤以外にも、安全で驚くほど効果的な解決策があります。
それは、「防草シート」を使うことです。
防草シートを使うことで、わずかな手間でドクダミの悩みから解放されるんですよ。
次にドクダミの駆除に最適な、防草シートについてお伝えします。
防草シートの種類
防草シートには「織布タイプ」と「不織布タイプ」という二つの主要な種類があります。
一体どう違うのでしょうか?お伝えしていきます。
織布タイプの防草シート
織布タイプの防草シートは、布のように糸を織り交ぜて作られています。
このタイプの大きな特徴は、価格の安さです。
安価なのでお求めやすく、ホームセンターであればどこにでも販売しています。
反面、耐久性の弱さが弱点です。例えば、早いと1年で取り変えないといけない状態になるなんて事もあります。
その理由は、破れやすいからです。
また、織り込んで作られているので、糸井とが重なる箇所にわずかに隙間が出来ます。そのわずかな隙間を縫って雑草やドクダミが下から生えてきます。
不織布タイプの防草シート
一方、不織布タイプの防草シートは、無造作に繊維が絡み合うように作られていて、頑丈で破れにくくなっています。
このタイプは、繊維の密度が高いため、縫い目がありません。なので、地面からの雑草の突き抜けにも強いです。
不織布の防草シートがおすすめな理由
不織布の防草シートがドクダミの駆除に特に効果的な理由には、その遮光率と繊維の密度が大きく関わっています。
遮光率が高いシートは、光を遮って雑草の光合成を阻害し、成長を抑制します。
不織布の防草シートは遮光性に優れており、ドクダミのような強い生命力を持つ雑草に対しても、しっかりと光を遮ります。
これにより、他の雑草の成長を効率的に妨げることができるのです。
また、不織布の繊維密度に関しても重要なポイントです。
繊維が密に組まれているシートは、ドクダミやその他の雑草の下からの貫通も防止することが出来ます。
密度が高いほど、雑草の突き抜けを強力に防ぐことができるため、ドクダミのような根張りの強い雑草にも有効です。
以上の点から、ドクダミ駆除には特に不織布タイプの防草シートがおすすめです
ドクダミを駆除するための防草シートの敷き方
ドクダミを効果的に駆除するためには、防草シートの正しい敷き方を理解し、いくつかの重要な注意点を守ることが必要です。
以下にその方法と注意点を詳しく解説します。
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準備作業:
- まず、敷くエリアの雑草を可能な限り取り除きます。特にドクダミは地下茎で繁殖するため、地下茎ごと取り除くことが重要です。
- 土を鋤取り、処分します。土の中には目視できない雑草の種が混ざっているので、表面の土を鋤取り種ごと土を処分します。
- 地面を平らにし、石や大きな破片を取り除きます。これにより防草シートが破れるのを防ぎます。
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防草シートの選定:
- 耐久性のある防草シートを選びます。UV耐性があるものや厚手のものがおすすめです。
- 織布の防草シートではなく、不織布の防草シートを選びましょう。
- 繊維の密度が高い防草シートがより防草効果が高いですが、見た目では分かりにくいため、厚めの防草シートを選ぶとよいでしょう。
- 100均などの防草シートは、不織布の防草シートでも薄かったりするので、しっかりと効果を発揮したい場合は、専門のメーカーの防草シートを敷く事をお勧めします。
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敷き方:
- 防草シートを敷く際には、重なり合う部分を十分に取り(最低10cm程度)、地面にしっかり固定します。
- また、防草シートの重なりの部分は防水テープなどで塞ぎます。これにより、隙間から雑草が生えるのを防ぎます。
- 固定ピンを使って、シートを地面に固定します。専用のピンやU字型のピンを使用します。ホームセンターのピンでも構いません。
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覆い物の使用:
- シートの上に砂利や砕石、バークチップや人工芝などを使って覆うことで、シートの保護と見た目の向上が図れます。これによりシートの劣化を防ぎ、長持ちさせることができます。
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水はけの確保:
- シートを敷く際は、水はけを考慮してください。特に土地が低い場所では、水が溜まりやすいので注意が必要です。
- 水はけを良くするには、土壌改良を行う、暗渠排水を設置する、水勾配をつけるなどの方法があります。
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定期的な点検:
- シートの破れや浮き上がりがないか定期的に点検し、必要に応じて補修や交換を行います。
- 壁際からドクダミが生えてくる可能性があります。見つけたら、液体の除草剤をかけつつ、防草シートを少しめくって顆粒状の除草剤をパラパラと撒いておくと効果的です。
これらのステップを丁寧に行うことで、ドクダミの駆除の成功確率が増し、庭のメンテナンスを楽にする事ができます。
ドクダミ駆除におすすめの防草シート!職人推奨!
市場には様々な種類の防草シートがありますので、どれを選べば良いか迷ってしまうことでしょう。
ここでは、ドクダミ駆除に特におすすめの防草シートを紹介し、それらがなぜ効果的なのか、どのような特徴を持つのかを解説します。
ドクダミに効果的な防草シートはこれ1択
ドクダミに効果的な防草シートはもうこれ1択と言っていいほど効果的なものがあります。
それは、「ザバーン(プランテックス)」です。※ザバーンとプランテックスの違いは、色が違うだけと思ってもらえれば良いです。ザバーンは緑。プランテックスは茶色。
Xavan®は、米国デュポン社で開発されたポリプロピレン・4層スパンボンド長繊維不織布で、雨や液体肥料を通しやすく、雑草抑制に効果的です。
また、1本1本の太い繊維が融着しているため、強度及び寸法安定性が極めて高く、イネ科の植物やスギナ、チガヤ、ヨシなどの貫通力の高い植物でも抑制します。
特徴 | 説明 |
---|---|
素材 | ポリプロピレン・4層スパンボンド不織布 |
透水性 | 高い透水性を持ち、水や液体肥料をよく通す |
耐用年数 | 紫外線が直接当たらない場所での使用では耐久性が半永久的。規格によって異なるが、むき出しの状態では「125」シリーズは不適、「240」シリーズは可能だが耐用年数は異なる |
雑草抑制効果 | ヨシ、スギナ、チガヤなど貫通性の高い雑草にも対応。「240」シリーズで効果的 |
親水性と耐候性 | 優れた親水性と耐候性を有し、雨や液体肥料も通しやすい |
耐久性 | 350Gは240Gより厚手で重量があり、耐久年数はむき出し施工で10~15年以上、砂利下施工では半永久的 |
取り扱いやすさ | ハサミで簡単に切れ、初心者でも扱いやすい |
貫通抵抗力 | ザバーン®240Gは貫通抵抗力が684~1014Nと高い |
ザバーンの種類 | サイズ | 定価(税込み) |
---|---|---|
ザバーン240G | 1×30m | 17,820円 |
ザバーン240G | 2×30m | 34,980円 |
ザバーン350G | 1×30m | 24,420円 |
ザバーン350G | 2×30m | 48,840円 |
※350Gは笹や竹を曝露施工で防除する場合に使う事が多いため、基本的には240Gの購入がおすすめです。
※240Gでも、なるべくつなぎ目を少なくした方がドクダミが生えてきにくいので、2m×30mの購入がおすすめです。
商品の価格は販売店や購入時の状況によって異なることが多いため、最新の価格情報については、販売店等で直接確認することをお勧めします。
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ドクダミの予防方法「根止め」をしておく
ドクダミの予防対策として「根止め」をするのも効果的です。
ドクダミは地下茎が伸びて成長するので、地下茎が伸びてこないよう、物理的に「根止め」をしておくことで、繁殖範囲を限定的させる事ができます。
具体的な手法としては、ドクダミが生えている区域周辺に溝を掘り、そこにコンクリートブロックや防草シートを縦に敷いて「根止め」を設置します。
これにより、地下茎が拡がるのを防ぐことができます。
但しコンクリートブロックロックは、ブロックとブロックの間に隙間が出来ます。そのわずかな隙間からドクダミは侵食してくるため、防草シートを縦に使って根止めを行う方が効果的です。
ドクダミ駆除について色々調べけど、自分ではできそうにない人へ
奈良県にお住いの方へ
あなたが奈良県にお住いの方であれば、次のような経験がないでしょうか?
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まとめ
ドクダミの駆除について、やってはいけない方法5選と除草剤についてお伝えしました。
ドクダミの駆除で最も効果的なのは、防草シートを敷いた後に隙間から出てくるドクダミにスプレーの除草剤をかける方法です。
防草シートを敷く手間はかかるものの一度敷くと、他の雑草も生えてこないですし、長持ちします。
今回の記事を参考にして、ドクダミの駆除を頑張ってみてくださいね!