庭の手入れで悩んでいませんか?雑草対策としてグランドカバー(グランドカバープランツ)を選んだのに、思った通りにいかず後悔している方も多いようです。
例えば、植えた植物が予想以上に広がってしまったり、手入れが大変だったり、冬に見た目が悪くなってしまったりすることがあります。
この記事では、グラウンドカバー選びで失敗しないためのポイントや、おすすめのの品種、管理方法を詳しくご紹介します。きれいで手間のかからない庭づくりのヒントを見つけてください。
グランドカバーで後悔? よくある失敗例
「グランドカバーを植えたら雑草対策も景観もバッチリ!」と思っていたのに、実際に育ててみると「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうことは少なくありません。
特に、繁殖力の強い品種は注意が必要です。うまく管理できずに広がりすぎてしまうと、手に負えない問題が発生することがあります。ここでは、繁殖力が強いグランドカバーが引き起こよくある失敗例についてお伝えします。
1.繁殖を抑えるのが困難な品種がある
グランドカバーの中には、驚くほど繁殖力が強く、管理が難しい品種があります。例えば、ヒメイワダレソウやツルニチニチソウ、ワイヤープランツなどは、その成長の早さが魅力的ですが、放置すると庭全体を覆い尽くし、他の植物の生育を阻害してしまうことがあります。
特に、これらの品種は、フェンスや壁に絡みついて美観を損ねたり、隣家の敷地に侵入してしまう恐れもあるのです。最悪の場合、隣人とトラブルになることや、駆除費用が発生することもあります。
実際に、ヒメイワダレソウを植えたAさんのケースでは、見た目の可愛さから庭のアクセントとして選んだものの、気が付けば隣家のフェンスを越えてしまい、隣人に迷惑をかけてしまった事例もあります。
駆除しようとした時には、すでに壁にも絡みついてしまい、根を取り除くのにかなりの時間と手間がかかりました。このような問題は、「管理が楽だから」と安易に選んでしまった結果、予想外の手間と費用がかかってしまうことが少なくありません。
しかし、これらの品種が「植えてはいけない」というわけではありません。しっかりと管理をすれば、繁殖力の強さも有効に活かすことができます。
例えば、防根シートや除草剤で物理的に範囲を制限する方法や、こまめに剪定を行って成長をコントロールする方法が効果的です。また、花が咲いた後に種を付けないよう、早めに摘み取ることで広がりを抑制できます。
それぞれの方法にはメリット・デメリットがあります。防根シートは高い効果がありますが、見た目が気になることもありますし、剪定は手間がかかる一方で、植物の生育状況に合わせて柔軟に対応できます。
対策を怠ると、隣家とのトラブルや駆除にかかる費用など、大きなリスクが伴います。初めにしっかりと計画し、適切な管理方法を取り入れることで、トラブルを未然に防ぐことが大切です。
グランドカバーと防草シートとの併用には注意!
グランドカバーを植える際、雑草対策のために防草シートを併用することがありますが、実はこの方法には注意が必要です。
例えばクラピア専用防草シートなどがありますが、この防草シートを使用すると、クラピアの根がシートを貫通できないため、さまざまな問題が発生することがあります。
どのような問題が発生するかは下記のとおりです。
シートの使用による木質化のリスク
クラピアの根がシートを貫通できず、土壌に十分に根を張れないと、「木質化」と呼ばれる現象が起こります。
木質化とは、クラピアのランナー(匍匐茎)が太く硬くなり、木のように変化してしまうことです。
シート上では、根が十分に成長できないため、クラピアは株元から水分や栄養を運ぶためにランナーを太くする傾向があります。その結果、クラピア全体の生育が悪くなり、美しいグランドカバーを保つのが難しくなるのです。
防草シートの使用による影響
クラピア専用防草シートは、一見便利そうに見えますが、正しく使用しないと以下のような問題が発生することがあります。
- 根付き不良: 根がシートを貫通できないため、クラピアがしっかりと根付かず、全体の生育が悪くなる。
- 木質化の促進: 根が張れない環境でランナーが太くなる現象。
- 休眠の早期化: シートを使用することで、クラピアの休眠が早まり、春に芽が出るのが遅くなる。
- 芽吹きの遅れ: 根の量が不足するため、春の芽吹きが遅れ、成長が鈍化する。
また特に、人やペットが頻繁に通行する場所や、土壌が固く踏みしめられやすい場所では、防草シートの使用は避けるべきです。こうした場所では、シートがクラピアの成長を阻害し、結果としてクラピアの元気を奪うことになりかねません。
適切な植え付け方法
クラピアを植える際には、シートを使用せず、土に直接植えるのがベストです。クラピアがしっかりと土壌に根を張ることで、木質化を防ぎ、健康的に育てることができます。
もしすでにシートを使用していて、根付き不良や木質化が発生している場合は、シートを剥ぎ取って土壌改良を行いましょう。ランナーを植え直す際には、丁寧に作業し、根を傷つけないように注意が必要です。
防草シートを剥ぎ取る際のポイント
- 丁寧に剥ぐ: 根を傷つけないように、ゆっくりとシートを剥がしましょう。
- 土壌改良: シートを剥いだ後は、腐葉土や堆肥を混ぜて、クラピアが再び健康的に根を張れるように土壌を整えます。
- 植え直し: ランナーを改めて植え直し、水やりと追肥を適切に行います。
2.冬枯れで庭の見栄えが悪くなる
冬の間、庭が茶色くなってしまう「冬枯れ」は、グランドカバーを選ぶ上で意外と見落とされがちなデメリットです。特に、クラピアや芝桜などの品種は、冬になると葉が枯れ、茶色く変色してしまいます。
その結果、せっかく手間をかけて整えた庭が一気に寂しい印象になってしまい、見栄えが悪くなります。暖かい季節には緑で覆われていた庭も、冬になると地面がむき出しになり、景観を大きく損なってしまうのです。
さらに、冬枯れによって落ちた葉の掃除が面倒になるのも、悩ましいポイントです。乾燥した葉が風に舞うと、庭全体に散らばってしまい、掃除の手間が増えてしまいます。
例えば膝や腰の痛みを抱えている方にとって、こうした掃除は大きな負担になります。そのため、冬の見栄えや手入れの手間を考慮したグランドカバー選びが重要です。
このようなデメリットを避けるための対策として、まずは「常緑のグランドカバー」を選ぶことが効果的です。
常緑の品種は、冬の間も緑を保ってくれるため、見栄えをキープしやすくなります。また、冬枯れする品種と常緑の品種を組み合わせて植えることで、冬でも緑が残る部分を作り、景観を保つことができます。
さらに、冬の間は鉢植えの植物やガーデンオーナメントを活用して、彩りを添える方法もおすすめです。これによって、冬枯れによる寂しさを緩和できます。
もう一つの対策として、地面を「マルチング」で覆う方法も効果的です。ウッドチップや石を敷くことで、地面がむき出しになることを防ぎ、見栄えの良さを保ちながら冬を乗り切ることができます。
適切な対策を講じることで、冬枯れのデメリットを最小限に抑え、年間を通じて美しい庭を維持することができるのです。
3.放置すると雑草だらけになり駆除が困難になる
グランドカバーを選んで庭に植えたとしても、それで「手入れが不要になる」というわけではありません。
実は、グランドカバーも定期的な管理が必要で、放置すると逆に雑草が侵入してしまい、後悔することになりかねません。庭の手間を減らしたいと考える方には「植えっぱなしでOK」というイメージがあるかもしれませんが、これは誤解です。
しっかりと定期的な管理を行わないと、せっかく植えたグランドカバーが逆に問題を引き起こしてしまいます。
放置すると、グランドカバーの隙間から雑草がどんどん生えてきます。雑草は一度根付いてしまうと、グランドカバーと絡まり合い、駆除が非常に困難になります。また、放置されることでグランドカバー自体が弱ってしまい、病気や害虫のリスクが高まります。
特に水はけが悪くなったり、通気性が失われると、湿気を好むカビや害虫が発生しやすくなり、見た目にも衛生面にも悪影響を与えることがあります。
こうした問題を避けるためには、グランドカバーの定期的な管理が不可欠です。
具体的には、適度な水やりや肥料の補給、季節に応じた剪定、そして草取りを行う必要があります。剪定を通して繁殖のコントロールをし、草取りで侵入してくる雑草を防ぐことで、グランドカバーの健康を維持することができます。
これらの管理作業は決して難しいものではありませんが、定期的に続けることが重要です。
グランドカバーの効果を最大限に引き出し、問題を避けるためにも、しっかりと管理を行うことが大切です。
詳しい管理方法についてはこの記事の下の方にある「グランドカバーの管理方法」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。適切な管理を行えば、雑草対策や景観維持がスムーズに進み、理想の庭を作ることができます。
4.思ってたのと違う!グランドカバー選びでありがちな失敗
グランドカバーを選ぶ際に、事前にしっかりと情報を集めないまま購入してしまうと、後で「思ってたのと違う!」と後悔してしまうことがあります。特に、初めてグランドカバーを植える方は、品種選びでつまずいてしまいがちです。
例えば、庭の環境に合っていない品種を選んでしまったり、成長後のサイズや見た目を十分に考慮していないと、せっかく植えたグランドカバーがうまくいかないことがあります。
具体的な失敗例としては、「成長が遅すぎて、いつまで経っても地面を覆わない」「逆に、大きくなりすぎて他の植物を圧迫してしまった」「花が咲くと聞いていたのに、実際には花が咲いている期間が短くて、楽しむ余裕がなかった」という声がよく聞かれます。
また、冬になると枯れてしまい、茶色くなった庭を見てがっかりすることも多いのです。これらの失敗の多くは、事前に花の時期や冬枯れの有無、成長の速度などを確認していなかったことが原因です。
こうした失敗を防ぐためには、まずはしっかりと自分の庭の環境を理解し、その環境に合った品種を選ぶことが大切です。
特に、庭の日当たりや水はけ、他の植物とのバランスを考えながら選ぶと、後悔しにくくなります。具体的な選び方のポイントについては、この記事の下にある「グランドカバー選びで失敗しないためのポイント」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。正しい選び方を知っておくことで、長く楽しめる庭を作り上げることができます。
植えてはいけない4品種! 後悔する可能性のあるグランドカバー
グランドカバーは庭の雑草対策に有効ですが、品種選びを間違えると後悔することになりかねません。特に、繁殖力が強すぎたり、管理が難しかったりする品種は要注意です。ここでは、「植えてはいけない」と言われる4つの品種について、それぞれの問題点と避けるべき理由を詳しく解説します。
品種名 | 問題点と避けるべき理由 | 対策・代替案 |
---|---|---|
ヒメイワダレソウ | 繁殖力が強く、環境省の「重点対策外来種」に指定。種子で広がり、生態系に悪影響を与えやすい。 | 根が強く、駆除が困難。種を付けない改良品種「クラピア」を選ぶのがおすすめ。 |
ワイヤープランツ | 繁殖力が非常に強く、他の植物に絡みついて生育を妨げる。壁やフェンスにも広がり、建物を劣化させる可能性がある。 | 鉢植えで育てるか、こまめに剪定して管理するのが効果的。 |
シロツメクサ | 見た目は可愛いが、背丈が高くなり雑草化する。地下茎で広がり、駆除が難しい。 | 土壌改良効果はあるが、見た目や管理が難しい。庭全体のバランスを考慮することが大切。 |
ミント | 爆発的に増殖し、地下茎で何度でも再生するため、完全な駆除が困難。「ミントテロ」とも呼ばれる。 | 鉢植えで育てるのが無難。庭全体に直接植えるのは避ける。 |
ヒメイワダレソウ
ヒメイワダレソウは見た目の可愛らしさと繁殖力の強さで人気のあるグランドカバーですが、実は環境省から「重点対策外来種」に指定されている侵略的外来種です。
特に種子での繁殖力が非常に強く、放っておくと爆発的に広がり、周囲の環境に深刻な影響を与えることがあります。
在来種を駆逐し、生態系に悪影響を及ぼす可能性が高いため、管理が難しいのが現実です。さらに、根を張る力が強いため、いったん広がると駆除するのが非常に困難になります。
もしヒメイワダレソウの見た目が好きで、類似の品種を探しているのであれば、種子を付けないように改良された「クラピア」がおすすめです。クラピアは管理しやすく、環境への影響も少ないため、安全に利用できます。
ワイヤープランツ
ワイヤープランツは根や茎の断片からでも簡単に増殖する驚異的な繁殖力を持つ品種です。このため、一度植えると管理が非常に難しく、庭全体に広がってしまうことがあります。
特に、他の植物に絡みつき、生育を阻害してしまうため、せっかく植えた他の植物が枯れてしまうことも少なくありません。
さらに、ワイヤープランツは壁やフェンスに絡みつき、美観を損なうだけでなく、建物自体を劣化させる可能性もあります。こうした問題を避けるためには、鉢植えで育てたり、こまめに剪定することが効果的です。繁殖を抑えるために、日々の手入れを怠らないことが大切です。
シロツメクサ
シロツメクサは、可愛らしい花のイメージがある一方で、グランドカバーとして使うと、実際には背丈が高くなり、雑草のように見えることがあります。その結果、「思っていたのと違う」と感じてしまう方が多いのです。さらに、地下茎で広がるため、一度広がると完全に駆除するのが難しいというデメリットもあります。
シロツメクサには土壌改良効果などのメリットもありますが、グランドカバーとしては、こうした管理の難しさや見た目の問題がデメリットになります。他の植物や庭のレイアウトとのバランスを考えずに植えると、後悔してしまう可能性が高いです。
ミント
ミントは、その香りや用途の豊富さから人気のある植物ですが、グランドカバーとして植えるのは非常にリスキーです。地下茎で爆発的に増殖するため、「ミントテロ」とも呼ばれるほど庭全体を覆い尽くしてしまうことがあります。地下茎が残っていると何度でも再生するため、完全に駆除するのは非常に困難です。
ミントは鉢植えで育てるか、ハーブティーなどで楽しむ方が無難です。グランドカバーとして庭に植えてしまうと、取り返しのつかない状況になりかねませんので、特に注意が必要です。
植えてはいけないと思われがちなグランドカバー
グランドカバーの中には、「植えてはいけない」と誤解されがちな品種も存在します。しかし、これらの品種は適切な管理を行えば、美しい庭を保つための大きな助けとなることもあります。ここでは、よく誤解される5つの品種について、それぞれの特徴や注意点を詳しく解説し、適切な管理方法をご紹介します。
品種名 | 特徴と注意点 | 適切な管理方法 | 向いている庭の条件 |
---|---|---|---|
リシマキア | ランナーで急速に広がり、繁殖力が強い。他の植物の生育を阻害する可能性がある。 | こまめに剪定して伸びすぎた部分を抑制。防根シートやレンガで繁殖範囲を制限。鉢植えも有効。 | 他の植物との競合が少ない広い庭。 |
ラミウム | 地下茎で広がり、日陰でも育つが、日当たりが良い場所では成長が早くなる。 | 地下茎を定期的にカットし、他の植物との間隔を十分に確保。鉢植えでの育成も効果的。 | 日陰が多く、スペースを限定したい庭。 |
アナベル | アジサイの一種で大きく成長し、広いスペースが必要。ドーム状の低木として広がる。 | 成長後のサイズを考慮して、十分なスペースを確保。他の植物や建物との距離を取る。 | 広いスペースがあり、シンボルツリーとして活用したい庭。 |
バコパ | 一年草で、横に広がるが冬には枯れる。花が美しく、庭のアクセントに最適。 | こまめな水やりと花がら摘みが必要。限られたスペースや花壇の縁取りに向く。 | 植え替えを楽しめる庭や、花壇の縁取りとして活用する庭。 |
オレガノ | ハーブとしての利用が主。横に広がる特性があり、乾燥気味での育成が適している。 | 収穫を兼ねて定期的に剪定し、美しい状態を保つ。乾燥を好むので水やりに注意。 | ハーブガーデンや、他のハーブと組み合わせて育てる庭。 |
リシマキア
リシマキアの中でも特に「リシマキア・ヌンムラリア」は、ランナーで急速に広がる性質があり、爆発的な繁殖力を持っています。
そのため、放置すると他の植物の生育を阻害してしまう可能性があるのです。しかし、広い面積をカバーしたい場合には、その繁殖力が大いに役立ちます。
適切に管理するためには、伸びすぎた部分をこまめに剪定したり、防根シートやレンガを使って繁殖範囲を制限することが有効です。
また、鉢植えにすることで、過度な広がりを抑えることができます。リシマキアは、他の植物との競合が少ない広い庭に向いている品種です。
ラミウム
ラミウムは地下茎で増殖するため、広がりすぎると駆除が難しくなることがあります。ただし、日陰でも育つため、半日陰の庭には最適です。しかし、日当たりが良すぎると、成長が早くなりすぎて手に負えなくなることがあるので注意が必要です。
管理方法としては、伸びすぎた地下茎を定期的にカットし、他の植物との間隔をしっかりと確保することがポイントです。また、鉢植えにしてスペースを限定するのも効果的です。日陰が多い庭や、広がりすぎを防ぎたい場所に向いています。
アナベル
アナベルはアジサイの一種で、大きく成長することから、グランドカバーとして使うには慎重な計画が必要です。低木でありながら、成長すると大きなドーム状になるため、広いスペースを持つ庭に適しています。
アナベルを植える際は、成長後のサイズを考慮して十分なスペースを確保することが大切です。また、他の植物や建物との距離にも注意し、圧迫しないように配置することが求められます。シンボルツリーとしての役割を果たすことができ、庭全体のデザインを引き立てます。
バコパ
バコパは花が美しい一年草で、横に広がる性質があるため、グランドカバーとして利用されることが多い品種です。ただし、一年草のため、冬には枯れてしまいます。そのため、毎年植え替えを楽しめる庭に適しています。
管理のポイントとして、バコパはこまめな水やりが必要です。また、花がら摘みをすることで、長い間花を楽しむことができます。限られたスペースや花壇の縁取りとして植えるのが最適です。
オレガノ
オレガノは、ハーブとしての利用が主ですが、横に広がる特性があるため、グランドカバーとしても利用されています。オレガノは乾燥気味に育てるのが適しており、収穫を兼ねて定期的に剪定することで、美しい状態を保つことができます。
オレガノはハーブガーデンや、他のハーブと組み合わせて植えるのに向いています。管理しやすく、香りも楽しめるので、料理好きな方には特におすすめです。
グランドカバー選びで失敗しないためのポイント
グランドカバーは庭の雑草対策や景観向上に役立ちますが、選び方を間違えると後悔することになりかねません。
ここでは、失敗しないために事前に考慮すべき重要なポイントについて詳しく解説します。適切なグランドカバーを選ぶことで、手間をかけずに美しい庭を保つことができます。
庭の環境に合ったグランドカバーを選ぶ
グランドカバーを選ぶ際にまず考えるべきなのは、庭の環境です。
例えば、日当たりが良い場所には「ヒメツルソバ」や「タマリュウ」が適していますが、半日陰や日陰の場所には「ギボウシ」や「ラミウム」などが向いています。庭の日当たりの状況をしっかり確認し、それに適した品種を選ぶことが失敗を防ぐポイントです。
また、庭の土壌も重要です。水はけの良い砂質の土壌に強い品種や、粘土質の重たい土壌に強い品種などがあります。必要に応じて土壌改良を行い、選んだグランドカバーが育ちやすい環境を整えることが大切です。
さらに、温暖な地域や寒冷地など、気候によっても適した品種が異なるため、耐寒性や耐暑性も考慮して選びましょう。
周辺環境も見逃せません。隣家との距離や風の強さ、道路との距離などを考慮し、繁殖力が強い品種を選ぶ際には、防根シートやレンガで繁殖範囲を制限するなどの対策も必要です。
グランドカバーの特性を理解する
グランドカバーを選ぶ際には、その特性をしっかり理解しておくことが重要です。
例えば、一年中緑を楽しみたい場合は、常緑の「クラピア」や「タイム」がおすすめですが、季節の変化を楽しみたい場合は落葉する品種も良い選択です。
また、成長したときの草丈も大切な要素です。低い草丈を維持したいなら「タマリュウ」や「セダム」が適しています。
さらに、花を楽しみたい方には開花時期や花の色を考慮して選ぶと良いでしょう。例えば、「芝桜」は春に美しいピンクの花を咲かせますが、開花期間が短いので、それを理解して選ぶことが大切です。
また、香りを楽しみたい場合はハーブ系のグランドカバーもおすすめですが、香りの好みも考慮して選びましょう。
繁殖力と成長速度を考える
繁殖力と成長速度は、庭全体の管理に大きく影響します。繁殖力が強い品種は、こまめな管理が必要ですが、その分雑草を抑える効果が高いというメリットもあります。
しかし、管理を怠ると庭全体を覆ってしまい、他の植物の生育を妨げることも。例えば、「リシマキア・ヌンムラリア」は繁殖力が強いですが、防根シートを使うことで適度にコントロールできます。
すぐにグランドカバーの効果を得たい場合は、成長速度の速い品種を選ぶことがポイントです。
例えば、「クラピア」は成長が早く、短期間で広がりますが、その分剪定や手入れの手間も必要です。選ぶ品種によって管理の手間が変わるので、こまめに手入れができるかどうかを事前に考えておきましょう。
手入れの頻度と方法を確認しておく
グランドカバーによって、必要な手入れの頻度や方法が異なります。
例えば、乾燥に強い「セダム」などは水やりの頻度が少なくて済みますが、水分を好む「バコパ」はこまめな水やりが必要です。水やりの頻度や方法を事前に確認して、手間をかけずに管理できる品種を選びましょう。
肥料や剪定も重要な管理作業です。
剪定は伸びすぎた茎をカットし、形を整えるために必要ですが、品種によっては特にこまめな剪定が必要なものもあります。また、病害虫に強い品種を選ぶことも考慮し、病害虫対策を事前に学んでおくと安心です。
グランドカバーで失敗してしまった時の対処法
グランドカバーを植えたものの、思ったように育たなかったり、逆に繁殖しすぎてしまったりと、予想外のトラブルに悩む方も少なくありません。
そんなとき、どのように対処すれば良いのでしょうか?ここでは、失敗してしまった場合の具体的な対処法について、それぞれのメリット・デメリットや注意点を詳しく解説します。
抜く・掘り起こす
比較的狭い範囲に植えているグランドカバーや、繁殖力がそれほど強くない品種に対しては、「抜く・掘り起こす」という方法が効果的です。
自分で作業を行うため、費用がかからず手軽に始められる点がメリットです。しかし、根が深く張っている場合や、地下茎で増える品種の場合は、根までしっかりと取り除くのが難しく、重労働になることもあります。土壌が荒れてしまうこともあるので、慎重に行う必要があります。
作業を行う際は、できるだけ根や地下茎を丁寧に取り除き、再生するリスクを避けるために、抜き取ったグランドカバーは適切に処分しましょう。再生力が強い品種の場合、堆肥として使うとまた根付いてしまう可能性があるので注意が必要です。
除草剤を使う
広範囲に植えている場合や、繁殖力が強い品種に対しては、除草剤を使う方法が有効です。
効率的に枯らすことができるため、手作業で抜くよりも時間と労力を大幅に節約できます。しかし、除草剤を使用するため、環境への影響が懸念されるほか、周囲の植物に影響を与えるリスクもあります。そのため、費用だけでなく、環境への配慮も必要です。
使用する際は、基本的に非選択性の除草剤(例:根まで枯らすとラベルに書いてあるもの)を選べばよいですが、必ず使用方法、使用量、使用時期を守りましょう。風が強い日には薬剤が飛散する可能性があるため、風のない日を選んで散布することが大切です。また、散布後は子供やペットが近づかないように注意しましょう。
業者に依頼する
自分で対処するのが難しい場合や、確実に駆除したいと考えている方には、専門の業者に依頼する方法がおすすめです。
業者は専門的な知識と技術と道具を持っているため、効率的で確実な駆除が期待できます。また、後処理も任せられるため、手間を大幅に減らせる点もメリットです。
ただし、費用がかかる点はデメリットですので、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。依頼する前には、作業内容や費用、作業期間などをしっかりと確認しておくと、安心して依頼できます。
植えてよかった!後悔しないグランドカバー!環境・目的別おすすめの品種
グランドカバーを選ぶ際には、自分の庭の環境や目的に合った品種を選ぶことが重要です。
ここでは、常緑で一年中緑を楽しめる品種や、日陰でも元気に育つ品種、踏んでも大丈夫なグランドカバー、種まくだけで簡単に育てられるグランドカバーや、花も楽しめるグランドカバー、ハーブで虫除け効果で害虫を寄せ付けないグランドカバーなど、それぞれの特徴とメリット・デメリットを詳しく解説します。自分の庭にぴったりのグランドカバーを見つけて、後悔のない選択をしましょう。
グランドカバーの品種と環境・目的の対応表
記号の意味
- ◎:環境・目的に最適
- △:部分的に対応可能
- ✖:不適
※本表は、各品種の一般的な特性に基づいて作成していますが、実際の環境や育て方によって適応度が異なる場合があります。詳しくは園芸書や専門家のアドバイスを参考にしてください。
品種名 | 常緑で一年中緑を楽しむ | 日陰でも元気に育つ | 踏んでも大丈夫 | 花を楽しめる | 虫除け効果がある | 種まくだけで簡単に育てられる |
---|---|---|---|---|---|---|
タマリュウ | ◎ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
クリーピングタイム | ◎ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
ディコンドラ | ◎ | △ | ◎ | ✖ | ✖ | ◎ |
セダム | ◎ | △ | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
アイビー | ◎ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
ラミウム | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
ヒューケラ | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
ヒメツルソバ | ✖ | ◎ | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ |
ハツユキカズラ | ◎ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ | ✖ |
芝生(高麗芝) | ✖ | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ |
クラピア | ◎ | △ | ◎ | ◎ | ✖ | ✖ |
リシマキア | ◎ | △ | ◎ | ✖ | ✖ | ✖ |
芝桜 | ✖ | ✖ | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ |
バコパ | ✖ | △ | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ |
アジュガ | ✖ | ◎ | ✖ | ◎ | ✖ | ✖ |
ローマンカモミール | ✖ | △ | ✖ | ◎ | ◎ | ◎ |
ローズマリー | ✖ | △ | ✖ | ✖ | ◎ | ✖ |
ラベンダー | ✖ | △ | ✖ | ✖ | ◎ | ✖ |
ペニーロイヤルミント | ✖ | △ | ✖ | ✖ | ◎ | ✖ |
常緑で一年中緑を楽しめる品種
一年を通じて緑を楽しみたい方におすすめの、常緑のグランドカバーをいくつかご紹介します。
品種名 | 特徴とメリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|
タマリュウ | 日陰にも強く、和洋問わずどんな庭にも合う。 | 踏圧に弱いため、人が頻繁に歩く場所には不向き。 |
クリーピングタイム | ハーブの香りが楽しめ、可愛らしい花も咲く。踏圧にも強い。 | 香りや花を楽しむための適切な剪定が必要。 |
ディコンドラ | 美しい緑の絨毯を作り、踏圧にも強い。乾燥にも強い。 | 冬枯れすることがあるため、地域の気候に注意。 |
セダム | 乾燥に強く、多肉植物特有の葉が特徴。 | 踏圧には弱く、人が歩かない場所に適している。 |
アイビー | つる性で、壁やフェンスを覆うことができる。日陰にも強く成長が早い。 | 繁殖力が強いため、こまめな剪定が必要。 |
タマリュウ
タマリュウは、和風の庭にも洋風の庭にも合う定番のグランドカバーです。非常に丈夫で、日陰にも強く育てやすいことが特徴です。ただし、踏圧には弱いので、人が頻繁に歩く場所よりも、庭の隅や植物の間に植えるのが適しています。
クリーピングタイム
クリーピングタイムは、ハーブ特有の爽やかな香りを楽しめるグランドカバーです。ピンク色の小さな花が咲き、可愛らしい雰囲気を演出します。踏圧にも強く、成長が早いので、庭全体を覆いたい場合にも適しています。
ディコンドラ
ディコンドラは、芝生のような美しい緑の絨毯を作り出します。踏圧にも強く、成長も早いことから、庭の広い面積を短期間でカバーするのに適しています。ただし、冬枯れする場合があるため、地域の気候に注意が必要です。
セダム
セダムは、多肉植物の一種で、ぷっくりとした葉が特徴です。乾燥に強く、カラフルな品種も多いので、寄せ植えにも向いています。しかし、踏圧には弱いので、人が歩かない場所やロックガーデンに植えると良いでしょう。
アイビー
アイビーは、つる性のグランドカバーで、壁やフェンスを緑で覆うことができます。日陰にも強く、成長が早いのが特徴です。ただし、繁殖力が非常に強いため、こまめな剪定が必要です。
日陰でも元気に育つグランドカバー
庭の日当たりが悪くても元気に育つ、日陰向きのグランドカバーをご紹介します。
品種名 | 特徴とメリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|
ラミウム | シックな葉色が特徴で、日陰でも育つ。シェードガーデンに最適。 | 地下茎の広がりに注意。 |
ヒューケラ | カラフルな葉色で日陰を明るく彩る。コンパクトにまとまり管理しやすい。 | 比較的乾燥を好むため、水やりに注意が必要。 |
ヒメツルソバ | ピンクの小花が長期間咲き、丈夫で育てやすい。乾燥にも強い。 | 花が咲かないときに雑草に見えることがある。 |
ハツユキカズラ | 新芽がピンクや白に色づき、美しい。成長が早く、庭を短期間で覆う。 | 踏圧に弱く、人が歩かない場所に適する。 |
ラミウム
ラミウムはシックな葉色が美しく、シェードガーデンに最適なグランドカバーです。地下茎で増殖するため、繁殖力がやや強い点に注意が必要ですが、管理次第で長く楽しめます。
ヒューケラ
ヒューケラは、カラフルな葉色が特徴で、日陰を明るく彩ります。比較的コンパクトにまとまるため、狭いスペースにも植えやすく、管理がしやすいのが魅力です。
ヒメツルソバ
ヒメツルソバは、ピンク色の小さな花を長期間咲かせ、可愛らしい雰囲気を持つグランドカバーです。乾燥にも強く、丈夫で育てやすいため、初心者にもおすすめです。
ハツユキカズラ
ハツユキカズラは、新芽がピンクや白に色づき、非常に美しいグランドカバーです。成長が早く、地面を覆うスピードも速いため、短期間で庭を彩りたい方にぴったりです。ただし、踏圧には弱いため、人が歩かない場所に植えるのが良いでしょう。
踏んでも大丈夫なグランドカバー(踏圧に強い品種)
庭や通路など、人が頻繁に歩く場所に適した踏みつけに強いグランドカバーを探しているなら、踏圧に強い品種が最適です。ここでは、子供が遊ぶ庭や通路としても利用できる、丈夫で踏圧に耐えるグランドカバーをご紹介します。
※絶対に踏圧に耐えらえるというグランドカバーはありません。グランドカバー基本的によく踏まれる場所は生え揃わない(生えてこない)と思った方が良いのでその点を踏まえてご覧ください。
品種名 | 特徴とメリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|
芝生(高麗芝) | 強い踏圧に耐え、裸足で歩いても快適。 | 定期的な手入れ(刈り込みや水やり)が必要。 |
クラピア | 踏圧に強く、雑草抑制効果も高い。 | 冬には枯れるため、季節による見た目の変化に注意。 |
ディコンドラ | 柔らかな印象で、乾燥にも強く手間が少ない。踏圧にも強い。 | 成長速度が遅く、広い面積を覆うには時間がかかる。 |
リシマキア | 明るい葉色が魅力で、踏圧にも強く成長が早い。 | 繁殖力が非常に強いため、こまめな剪定が必要。 |
芝生(高麗芝・コウライシバ)
芝生は踏圧に強いグランドカバーの代表格です。高麗芝はしっかりとした緑の絨毯を作り出し、裸足で歩いても快適な感触が楽しめます。
しかし、芝生は手入れの手間がかかるのがデメリットです。定期的な刈り込みや水やり、肥料の管理が必要になるため、手間をかけられる方向けの品種です。
クラピア
クラピアは、ヒメイワダレソウを改良した品種で、踏圧に強く、芝生よりも成長が早いのが特徴です。密に地面を覆うため、雑草の抑制効果も期待できます。
デメリットとして、冬には枯れてしまうことが挙げられますが、夏の間は美しい緑を楽しむことができます。
ディコンドラ
ディコンドラは繊細な葉が美しいグランドカバーです。柔らかな印象を与えつつも、踏圧には比較的強く、乾燥にも耐えるため、手間をかけずに育てられます。
ただし、成長速度が遅いため、地面を完全に覆うまでには時間がかかることがあります。
リシマキア
リシマキアは、黄緑色の明るい葉色が庭を鮮やかに彩ります。踏圧に強く、成長も早いので、広い場所を短期間で覆いたい方に最適です。ただし、繁殖力が非常に強いため、定期的な剪定や範囲を制限する工夫が必要です。
花も楽しめるグランドカバー
グランドカバーには、花を楽しめる種類も多くあり、庭に彩りを添えるのにぴったりです。ここでは、花の美しさを楽しみながら地面を覆ってくれる品種をご紹介します。
品種名 | 特徴とメリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|
芝桜 | 春に一面に広がる美しい花を楽しめる。色や品種が豊富。 | 踏圧には弱く、人が歩く場所には不向き。 |
クラピア | 夏に小さな白い花が咲き、緑とのコントラストが美しい。 | 冬には枯れるため、季節による景観の変化に注意。 |
クリーピングタイム | ハーブの香りとピンクの花を楽しめる。踏圧にも強い。 | 日当たりと適切な管理が必要。 |
バコパ | 春から秋にかけて長期間花を楽しめる。一年草のため、毎年植え替えが必要。 | 庭を明るく彩るが、毎年植え替えが必要。 |
アジュガ | 紫色の花が穂状に咲き、日陰でも育つ。丈夫で管理が簡単。 | 環境によって繁殖力が強くなることがある。 |
ローマンカモミール | 可愛らしい白い花と甘い香りが楽しめ、ハーブティーにも利用可能。 | 踏圧には弱く、人が歩かない場所が適している。 |
芝桜
芝桜は、春に一面に広がるように花を咲かせ、美しい景観を作り出すグランドカバーです。色や品種が豊富で、自分好みの花壇を作ることができます。
ただし、踏圧には弱いため、人が頻繁に歩く場所には向きません。花壇や庭のアクセントとして植えると効果的です。
クラピア
クラピアは、夏に小さな白い花を咲かせます。花は控えめですが、緑の葉とのコントラストが美しく、さりげなく花を楽しみたい方におすすめです。踏圧にも強く、広範囲を覆いたい場合に向いています。
クリーピングタイム
クリーピングタイムは、初夏にピンク色の小さな花を咲かせます。ハーブの爽やかな香りと相まって、庭を華やかに彩ります。花を楽しみながら、踏圧にも強いので、様々な場所で活用できます。
バコパ
バコパは、春から秋にかけて長期間花を楽しめるグランドカバーです。白やピンク、紫など色鮮やかな花を咲かせるため、庭全体を明るく演出できます。ただし、一年草なので、毎年植え替えが必要です。
アジュガ
アジュガは、春に紫色の穂状の花を咲かせます。日陰でも育つため、シェードガーデンにも最適です。丈夫で育てやすいので、庭の手入れにあまり時間をかけたくない方にも向いています。
ローマンカモミール
ローマンカモミールは、春に可愛らしい白い花を咲かせます。甘い香りが楽しめるだけでなく、ハーブティーとしても利用できるため、楽しみの幅が広がります。庭に香りを添えるグランドカバーとして人気があります。
種まくだけで簡単に育てられるグランドカバー
手軽にグランドカバーを育てたい方には、種まきから簡単に始められる品種がおすすめです。種子をまくだけで育てられるグランドカバーは、コストも抑えられ、広い範囲を短期間でカバーするのにも向いています。
品種名 | 特徴とメリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|
ディコンドラ | 種子が安価で入手しやすく、初心者にも育てやすい。乾燥に強く、広い範囲をカバーできる。 | 発芽率がやや低いため、適切な種まきと水やりが必要。 |
クリーピングタイム | ハーブとして香りを楽しみ、ピンクの花が咲く。香りと花の両方が楽しめる。 | 開花までに時間がかかるため、成長には時間が必要。 |
ローマンカモミール | 白い花と甘い香りが特徴で、ハーブティーとしても利用可能。 | 踏圧には弱く、人が頻繁に歩かない場所が適している。 |
ディコンドラ
ディコンドラは、種子が比較的安価で入手しやすく、初心者にもおすすめのグランドカバーです。
育て方は簡単ですが、発芽率がやや低いため、しっかりと種まきを行い、適切な水やりを心がけることが大切です。発芽後の管理が簡単で、乾燥にも強いのが魅力です。
クリーピングタイム
クリーピングタイムはハーブとしての香りを楽しむことができ、グランドカバーとしても人気があります。種まきから育てる場合、開花までには少し時間がかかりますが、成長すれば地面を美しい緑で覆い、初夏にはピンクの小さな花が咲きます。香りも楽しめるため、ハーブガーデンにも最適です。
ローマンカモミール
ローマンカモミールは、可愛らしい白い花と甘い香りが特徴のグランドカバーです。種まきから育てるのは簡単ですが、踏圧には弱いので、人が頻繁に歩かない場所に植えるのが良いでしょう。ハーブティーとしても利用できるので、ガーデニングの楽しみが増えます。
【ハーブ】虫除け効果で害虫を寄せ付けない
グランドカバーには、ハーブ系の植物を使うことで、害虫を寄せ付けない効果を期待できるものもあります。これらのハーブには、虫が嫌う成分が含まれており、自然な防虫対策として役立ちます。
ここでは、虫除け効果が期待できるハーブ系のグランドカバーをご紹介します。
品種名 | 特徴とメリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|
ローズマリー | 強い香りがあり、蚊やハエを寄せ付けない。乾燥にも強く管理が楽。 | 匍匐性の品種を選ぶことが重要。 |
ラベンダー | 蚊や蛾を遠ざける香りがあり、アロマ効果も楽しめる。庭のアクセントに最適。 | 排水性の良い場所を選んで植える必要がある。 |
ペニーロイヤルミント | 強いミントの香りで、蚊やノミなどを寄せ付けない。繁殖力が強い。 | 鉢植えで管理するのが無難。 |
クリーピングタイム | 爽やかな香りで虫除け効果があり、花も楽しめる。踏圧にも強い。 | 適切な剪定と日当たりの管理が必要。 |
ローズマリー
ローズマリーは、独特の強い香りが特徴で、蚊やハエなどの害虫を寄せ付けない効果があります。
立性の品種と匍匐性の品種があり、グランドカバーとしては、地面を這うように広がる匍匐性の品種を選ぶと良いでしょう。乾燥にも強く、比較的管理が楽な点も魅力です。
ラベンダー
ラベンダーは、癒やされる香りでアロマテラピーにも利用されるハーブです。この香りは、蚊や蛾などの虫を遠ざける効果があるため、庭や花壇のアクセントとして植えると効果的です。
ラベンダーは乾燥気味の土壌を好むので、排水性の良い場所に植えることが大切です。
ペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントは、繁殖力が非常に強く、グランドカバーとしてもよく使われます。強いミントの香りがあり、蚊やノミなどを寄せ付けない効果があります。
しかし、繁殖力が強すぎて手に負えなくなることもあるため、植える際には、鉢植えにするなど繁殖範囲を制限する工夫が必要です。
クリーピングタイム
クリーピングタイムは、踏圧にも強く、グランドカバーに適しています。爽やかなハーブの香りは、虫除け効果も期待でき、庭全体を香りで包み込みます。
開花時期には、ピンク色の小さな花も楽しめるため、花と香りの両方を楽しみたい方におすすめです。
グランドカバーの管理方法
グランドカバーを元気に美しく育てるためには、適切な管理が欠かせません。ここでは、グランドカバーの基本的な管理方法を初心者でも分かりやすく解説します。それぞれの作業の目的や具体的な方法、注意点をしっかり押さえて、後悔のないグランドカバー作りを目指しましょう。
植え付け前の準備(土壌改良)
グランドカバーを健全に育てるためには、まず土壌の準備が重要です。水はけの良い土壌を作ることで、植物の成長をサポートし、病気を防ぎます。
土壌診断として、まず庭の土壌の状態をチェックしましょう。水溜まりができやすいか、土を握ると固まりやすいかなど、簡単に診断する方法があります。もし水はけが悪い場合は、砂や腐葉土を混ぜて改良するのが効果的です。土壌が痩せている場合は、堆肥を適量混ぜ込むことで栄養豊かな土壌を作れます。
グランドカバーの種類によって好む土壌が異なるため、芝生は酸性、ハーブ系はアルカリ性の土壌が好まれることも覚えておくと良いでしょう。
水やり
水やりは、グランドカバーの種類や環境に応じて頻度や方法を変える必要があります。乾燥に強い品種であれば、頻繁な水やりは必要ありませんが、一般的には、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えるのが基本です。
特に夏場は、涼しい朝か夕方に水やりをすると、植物が水分をしっかり吸収できます。反対に、冬場は乾燥しやすいため、適度に水を与えることが大切です。ただし、水をやりすぎると根腐れの原因になるので注意しましょう。
肥料
適切な肥料を与えることで、グランドカバーを健全に育てられます。化学肥料と有機肥料にはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらを選ぶかは植物の種類と育てる目的に応じて決めましょう。
肥料を与える時期や量も重要です。例えば、成長期には窒素を多めに、花付きの良い品種にはリン酸を含む肥料を与えると良いでしょう。肥料の与えすぎは生育不良や病気の原因になるため、量を守って適切に施肥しましょう。
剪定
剪定は、グランドカバーを整えるために欠かせない作業です。目的は、グランドカバーが広がらないように切ったり、形を整え、風通しを良くすることに加え、病気や害虫の発生を防ぐことです。グランドカバーの種類によって、適切な剪定時期が異なります。
剪定の際は、刈り込みバサミや剪定バサミを使い、徒長枝(ひょろひょろと伸びた枝)は付け根から切り取ります。深く切り込みすぎると植物を傷めてしまうので、剪定の加減に注意しましょう。
草取り・草引き
グランドカバーを植えても、雑草は避けられない問題です。雑草はグランドカバーの生育を阻害するため、こまめに取り除く必要があります。特に梅雨時期は雑草が繁茂しやすいので、定期的に草取りを行うと良いでしょう。
草取りは手で抜く方法や、草取り用の道具を使う方法があります。除草剤を使用する際は、グランドカバーに影響が出ないように注意が必要です。
病害虫対策
グランドカバーの種類によって、かかりやすい病気や発生しやすい害虫が異なります。例えば、湿度の高い時期にはうどんこ病が発生しやすく、乾燥する時期にはアブラムシがつくこともあります。具体的な病害虫の症状や予防方法、対処法を把握しておくことが大切です。
薬剤を使用する場合は、グランドカバーに影響を与えない種類を選び、使用方法、量、時期を守って使用しましょう。薬剤散布後は、子供やペットが近づかないように注意が必要です。
グランドカバーに関するよくある質問
グランドカバーを選ぶ際には、さまざまな疑問や不安が生じるものです。ここでは、グランドカバーに関するよくある質問に対し、具体的で分かりやすい回答を用意しました。疑問を解消し、理想の庭作りに役立ててください。
- グランドカバーは本当に手入れ不要?
-
いいえ、グランドカバーも植物なので、全く手入れ不要ということはありません。
解説:
グランドカバーの種類によって、必要な手入れの頻度や内容は異なります。一般的に、水やり、肥料、剪定、草取りなどの基本的な管理は必要です。「手入れ不要」と言われることがありますが、完全に放置すると、雑草が生えたり、グランドカバー自体が弱ってしまったりすることも。特に繁殖力の強い品種は、定期的な剪定が欠かせません。補足:
具体的な管理方法は「グランドカバーの管理方法」で詳しく解説しています。もし、本当に手入れを減らしたいのであれば、人工芝や防草シートのような代替案も検討してみてください。 - グランドカバーを広げない方法は?
-
防根シートやレンガで仕切りを作ったり、鉢植えで育てたりする方法があります。
解説:
繁殖力の強いグランドカバーは、地下茎やランナーで広がることがあります。そのため、植える前に範囲を制限するのが有効です。防根シートを地中に埋め込むことで、地下茎の侵入を防ぎ、レンガや石で仕切ることで、地上部のランナーの広がりも抑制できます。鉢植えで育てると、根が地面に張らないため広がる心配がありません。補足:
それぞれの方法の具体的な施工方法やメリット・デメリットについては、写真やイラストを用いて解説するとより分かりやすくなります。 - 駐車場の目地にもグランドカバーは使える?
-
はい、車の重量や排気ガスに耐えられる品種を選ぶ必要があります。
解説:
駐車場の目地に使う場合、踏圧に強いグランドカバーが適しています。また、排気ガスやエンジンオイルの影響を受けるため、耐久性の高い品種が望ましいです。おすすめ品種:
タマリュウ、クラピア、ディコンドラなどは、踏圧に強く、環境適応能力が高いためおすすめです。注意点:
駐車場の目地は土壌が少ないため、乾燥しやすい点に注意しましょう。こまめな水やりや、保水性の高い土壌改良材を使うと良いでしょう。 - グランドカバーに向かない場所はある?
-
日当たりや水はけが悪い場所、人が頻繁に通行する場所など、グランドカバーの生育に適さない場所があります。
解説:
グランドカバーは基本的に日当たりと水はけの良い場所を好みます。日陰や湿地では生育不良を起こしやすく、最悪の場合、枯れてしまうことも。また、頻繁に人が通行する場所では、踏圧によって傷んでしまうことがあるため、注意が必要です。具体的な例:
建物の北側や湿地帯、通路や駐車場など。対策:
日陰に強い品種を選んだり、土壌改良を行ったり、通路には飛び石を設置するなどの対策を検討しましょう。 - 枯れてしまったグランドカバーはどうすればいい?
-
原因を特定し、適切な対処法を選びましょう。
解説:
グランドカバーが枯れてしまう原因は、水不足、根腐れ、病気、害虫など、さまざまです。まずは原因を特定し、その原因に応じた対処法を取ることが重要です。例えば、水不足なら定期的な水やりを心がけ、病気の場合は感染部分を取り除き、予防薬を散布します。対処法:
詳しい対処法は「グランドカバーで失敗してしまった時の対処法」で解説しています。予防:
枯らさないためには、日頃から適切な管理を行うことが大切です。土壌診断や水やり、剪定などをしっかり行いましょう。
庭の雑草対策でグランドカバー以外も検討しよう!
グランドカバー以外にも、庭の雑草対策にはさまざまな方法があります。ここでは、各方法のメリット・デメリット、費用、メンテナンスなどを比較し、あなたの庭に合った最適な雑草対策を見つけていきましょう。
人工芝
人工芝は見た目が美しく、一年中緑を楽しめる点が大きな魅力です。手入れがほとんど不要で、子供やペットが遊んでも安全です。
ただし、初期費用が高く、特に夏場は表面温度が高くなることがあります。また、素材によっては耐久性が低いものもあるため、選定には注意が必要です。
定期的に清掃を行い、落ち葉やゴミを除去しましょう。紫外線による劣化を防ぐために、UVカット剤を塗布する場合もあります。
防草シート+砂利
比較的安価で施工でき、雑草抑制効果が高いです。デザインのバリエーションが豊富なので、庭の雰囲気に合わせた選択が可能です。
ただデメリットとして、砂利が飛散することがあり、防草シートが劣化すると雑草が生えてくる場合があります。また、歩きにくいと感じることもあります。
メンテナンスとして、定期的に砂利を補充し、防草シートが破れた場合は交換を行いましょう。
レンガ・タイル敷き
レンガやタイルを敷くことで、おしゃれで高級感のある庭を演出できます。耐久性が高く、長期間美しさを保つことが可能です。
初期費用が高く、隙間から雑草が生えてくることがあります。また、歩きにくさを感じることもあります。
メンテナンスとして、隙間に生える雑草を処理し、汚れを清掃しましょう。
ウッドチップ敷
ウッドチップを敷くと、ナチュラルで温かみのある雰囲気が楽しめます。さらに、土壌改良効果も期待できます。
ただし、ウッドチップは腐食しやすく、定期的な補充が必要です。また、虫が発生しやすいことがあるため、注意が必要です。
メンテナンスとして、ウッドチップの補充や、防虫対策を行いましょう。
コンクリート
雑草対策として最も効果が高く、耐久性も優れています。駐車場や通路に最適な素材です。
ただし、コンクリートは無機質な印象になりがちで、水はけが悪い点がデメリットです。また、施工費用も高くなります。
メンテナンスとして、きになったら汚れの清掃や、ひび割れが生じた場合の補修が必要です。
枕木(擬木)
枕木を使うと、ナチュラルでおしゃれな雰囲気が楽しめます。特に、花壇の縁取りや通路に最適です。
ただし、本物の枕木は入手が難しく、耐久性が低い場合があります。また、費用が高い点もデメリットです。なので擬木の枕木を使うと耐久性も高くメンテナンスも少なくてすみます。
汚れの清掃や、腐食防止剤の塗布を行いましょう。
固まる土
固まる土(真砂土や特殊舗装材を含む)は、施工後に固まって硬い表面を形成するため、雑草が生えにくくなります。また、自然な土の色合いを保ちつつ、通路や庭全体の仕上げに使えるため、景観を損ねない点も大きなメリットです。
初期費用がかかり、適切な施工をしないと表面がひび割れたり、剥がれてしまうことがあります。さらに、固まった土の表面は完全に透水性があるわけではないため、水はけの悪い場所では水が溜まる可能性もあります。
固まる土の表面は比較的強度がありますが、ひび割れや剥がれが発生した場合は修復が必要です。特に、車が頻繁に乗り入れる場所や、重い物を長時間置く場所では、ひび割れに注意しましょう。また、汚れの清掃も定期的に行うことで、美観を保つことができます。
グランドカバーについて色々調べけど、結局どうすればよいのか分からな人へ
奈良県にお住いの方へ
あなたが奈良県にお住いの方であれば、次のような経験がないでしょうか?
「ネットで検索して色々情報を調べたけど、自分のお庭の場合、どの方法が適しているのか分らない…」
「調べすぎてどうすれば良いのか分からなくなって、考える事がだんだん面倒になってきた…」
そう思っていませんか?
そこで、造園・外構業者さんにお願いしようと考えてはいるけど、、、
「ネットの情報だけでその業者さんを信用していいのか不安だ…」
「ポータルサイトや一括見積りサイトや地元の業者さんのホームページを見たけど、業者さんの対応が悪かったら嫌だな…」
「結局、工事金額はいくらかかるの?」
そう思っていませんか?
これらが分からないと、いくらお庭の問題を解決したくても、不安感から二の足を踏んでしまっていて、ずっと困ったまま過ごさざるを得なくなってしまいますよね。
そこで、もしあなたが奈良県にお住いの方なら、私たち「西原造園の無料相談」がお役に立てるかもしれません。
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